Launchers 電脳会報 2003年02号 △電脳会報INDEXヘ戻る
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Launchers2月の記録会は、2月16日(日)です!大宮たんぼ/09:00/アンリミティッド・クラス
  ※3月の記録会も16日(日)です.

 立春を過ぎたとはいえ、寒さはピークです。街ではインフルエンザが猛威をふるっているようですが、野原で澄んだ空気を胸一杯に吸って、喉をアルコホルで十分に洗浄(?)しているFF屋には無関係。
 一方、『振り投げHLG』の進化からも目が離せません。ところで記録会の開かれる2月16日は、あの北方の偉大な指導者のお誕生日なのだそうです。優勝したら、将軍様が褒めてくださるかも…。
(編集部)
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2003年1月19日 大宮たんぼ 09:00〜 曇り 北風1/2m/s 60秒MAX10投中5投の合計

 この日はドンヨリとして風無く、願ってもない飛行機日和。正月も終わって肩の堅さも取れてきた感じです。今年もHLGは熱気ムンムン。但し、参加者は13名と少ないのは、何かの催し物とダブったのかもしれません。しかし、ホットな競技会で最後までだれずに表彰式でした。
 9時から60秒MAXで競技開始。冬の運動不足を解消するが如き勢いでガンガン飛ばして、この所常連となった、星野、今関選手共元気で古手を煽ります。そのせいか10時半頃には大方競技は終了していました。優勝した吉田選手は好調を維持して299秒、デシタル計時では299.99秒だった由。
 2位は後述の吉敷選手、3位は50秒台の記録を4つ並べた津守選手、4位は最近高度は一流の大八木選手、5位は見かけよりは強健今関選手と新作機をゴロゴロ並べていた小川選手が同点。7位は期待の肩の星野選手。東北の阿部選手が居ないのがさびしい。
 今回の特色として翼端振り投げが3名出現、成績は立派な物で小型機(この型では)で挑戦の吉敷選手は294秒を出して2位、平尾は即席で5年前の大型ゴールドラッシュ(展開スパン90cm)を改造してまずまずの251秒、相沢会長はまだ振り投げと機体が決まって無くて205秒でした。
 次回は振り投げがもっと増えて、どうなるか楽しみだな〜。元祖石井満選手、どないした・・・。(平尾・記)

は振り投げHLGです.                     △ HLG トップへ
順位 選手 R1〜R10 合計 フライオフ 総計
1 吉田 50 60 47 60 57 60 59 57 48 60 299   299
2 吉敷※ 60 29 45 60 47 46 54 44 60 60 294   294
3 津守 56 56 30 47 46 56 49 57 41 60 285   285
4 大八木 39 21 60 43 44 60 49 53 26 60 282   282
5 今関 39 60 41 33 48 41 33 60 60 36 269   269
5 小川 40 39 36 45 53 49 47 45 60 60 269   269
7 星野 48 39 43 50 56 39 26 47 54 60 263   263
8 平尾※ 52 50 34 38 28 46 10 50 38 53 251   251
9 池田 18 33 35 47 36 50 41 34 42 38 218   218
10 相澤※ 36 42 42 41 42 38 12 17 10 38 205   205
11 斉藤 24 31 31 28 35 35 32 35 30 59 196   196
12 吉野 27 30 20 20 25 14 25 24 03 26 133   133
13 古矢 21 20 07 18 13 25 18 18 12 19 103   103
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2003年1月19日 大宮たんぼ 09:00〜 天候曇り 1〜2m/s 60秒Max10射中5射の合計

 曇り空で比較的良いコンディションでした。前回に引き続き、5Maxで石井さんが優勝。2位は上昇滑空とも安定が良かった内山さん、3位はトレーナーを上手く飛ばした斉藤さん、4位はファイト満々の戸谷さん、5位は久し振りに石井さんのレンタル機で参加した馬場さんでした。
 追記:この日は参加者も多く9名とやる気満々の競技会でした。唯、上昇気流はそれほど無く、皆さん苦戦の様子でした。しかし、雰囲気は最高の様子で、新入会員の鈴木選手も頑張って240秒を出しました。遅れてきた西原さんは、この所遠慮気味で最下位、倉田返りと佐藤さんの無尾翼機はこの日、利あらず251秒と232秒でした。
 パチンコはチョット気を抜くし飛ばないので難しい!!(佐藤・記)

順位 選手 R1〜R10 合計 フライオフ 総計
1 石井(英) 60 60 49 60 49 55 60 60 -- -- 300   300
2 内山 32 60 50 52 07 45 60 45 42 60 282   282
3 斉藤 34 54 26 56 50 42 60 60 -- -- 280   280
4 戸谷 51 55 39 45 33 48 38 58 60 46 272   272
5 番場 54 55 51 59 50 44 -- -- -- -- 269   269
6 倉田 44 06 37 48 34 48 19 47 50 58 251   251
7 鈴木 57 32 39 44 33 43 46 50 39 36 240   240
8 佐藤 27 15 41 44 08 60 37 50 11 36 232   232
9 西原 27 46 44 41 38 31 31 30 -- -- 200   200
Tobikko     △Indexにもどる
2003年1月19日 大宮たんぼ 09:00〜 曇り 北風1〜2m/s 5射の合計

 まだ、余技の感じで参加者少なく、カップを狙うなら狙い目です。この日はどうやら全員が安い方の飛ばない「飛びっ子」で参加の様で、1トライ平均20秒。先月の戸谷さんのトータル114秒はすごい記録ですな〜・・・・(平尾・記)

順位 選手 R1〜R5 合計 フライオフ 総計
1 相沢  14 13 13 20 24 58   58
2 吉野  07 19 05 14 20 53   53
3 吉田  14 03 12 15 22 51   51
4 大八木  14 16 04 19 11 49   49
5 佐藤  11 08 16 02 17 44   44
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2003年1月19日(日) 08:50〜11:30 奈良西大寺 風1〜2m/s 60秒MAXラウンド制 1R90秒MAX

 昨年はウエスタンカップに参加して頂きました選手の皆さん、ご参加ありがとうございました。今年は3年目を迎えより良い大会にしていきたいので本年も宜しくお願いします。
 さて2003年度最初の大会はまず嬉しいお知らせ。高橋氏の3ヶ月にわたる入院生活から解放され元気になってフィールドに帰って来た事です。とりあえず体調を考えリハビリの為見学のみですが、序々に現場復帰(今年の世界選手権参加が出来るかどうか)を目指そうとする氏の意気込みの表れです。無理をせずじっくり取り組んで欲しいと思います。

 さて今年最初のウエスタンカップですが、お天気がかんばしくなく午後から雨とのことで朝から雨が時々ぱらぱらという有様です。ということで風も無い事なのでラウンド制で10分早い目にスタートとなりました。
 HLG競技では、サーマル発生が少ない最悪の条件の中、1ラウンド66秒を出し久々に1位を獲得しました鷲見選手1MAX210秒。鷲見選手は全選手中ノーマックスの中唯一執念のマックスを出してくれました。2位にはサーマルを捜し求めあっちこっちと歩き回って、またはピギーパックもやりましたがとうとうノーマックスに終わりました白井選手は204秒でした。3位にはなかなか高度も取れ飛行パターンも安定してきました奥田選手173秒。以下生駒選手は投げミスの嵐、小笠原選手は高度不足、田根選手はサーマルに嫌われ、村上選手は投げミスのオンパレードでした。
 CLG競技では、安定した飛行パターンで1位獲得の小西選手2MAX278秒。やはりカタパルトは高度が取れるので曇天でもMAXフライトが得られるので有利です。ただ範囲が狭いのでむずかしいのは否めません。またまた湿気による機体の狂いが原因か、パターンが決まらず2位に宮本選手1MAX226秒。3位には2ラウンドのみの記録の白井選手73秒。
 飛びっ子では、1位に白井選手154秒。曇天にもかかわらず高い獲得高度で平均30秒前後の好成績でした。2位に4Rのみの記録取れず宮本選手は45秒でした。(村上 善信)
 2002年度の年間ランキングの発表及び表彰式を競技終了後に行いました。成績は以下に記します。(敬称略)
 HLG 1位白井庄二64ポイント(以下P)、2位田根信幸56P、3位小笠原憲夫55P
 CLG 1位宮本茂樹64P、2位小西忠司44P、3位高田富造34P
 (参考)飛びっ子 1位宮本茂樹64P、2位白井庄二49P、3位小西忠司31P

                                    △ ウェスタン杯トップにもどる
順位 選手 R1〜R5 合計 フライオフ 総計
1 鷲見健次 27-66 34-35 35-41 28-20 42-46 210   210
2 白井庄二 40-38 04-45 41-33 37-43 31-35 204   204
3 奥田英利 23-25 37-34 32-49 33-11 29-23 173   173
4 生駒大造 05-37 25-05 06-20 10-40 14-45 167   167
5 小笠原憲夫 32-39 26-26 19-30 41-29 24-29 165   165
6 田根信幸 26-25 26-23 54-24 36-21 05-06 148   148
7 村上善信 01-23 04-03 14-18 03-28 19-05 92   92
順位 選手 R1〜R10 合計 フライオフ 総計
1 小西忠司 52 37 51 47 60 59 55 51 52 60 278   278
2 宮本茂樹 41 52 41 04 07 60 51 17 19 22 226   226
3 白井庄二 43 05 29 30 00 -- -- -- -- -- 73   73
順位 選手 R1〜R10 合計 フライオフ 総計
1 白井庄二 29 34 30 29 30 31 24 -- -- -- 154   154
2 宮本茂樹 00 13 12 20 -- -- -- -- -- -- 45   45
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Index 掲示板Index / 2003年 第3回関西フリーフライト国際級競技大会 / 平成15年度湘南大会の報告 /

2003年 第3回関西フリーフライト国際級競技大会(村上 善信)
                    △Information のトップにもどる
 2003年,最初のフリーフライト国際級の大会が始まります.皆さんの参加を心よりお待ちしております.
日時 2003年3月9日(日)
受付開始:大中タンボ 午前6時
選手集合:午前7時
競技開始:午前8時00分〜12時50分(1ラウンド50分間制)
決勝開始:午後1時30分(競技終了予定:午後3時00分)
場所 滋賀県神崎郡能登川町大中北地区タンボ
JR安土駅から北へ8km,大中JAと大水車の中間付近
(駅前にレンタサイクルあり,タクシーもあります)
競技種目 F1A(曳航グライダー)
F1B(ゴム動力)
F1C(エンジン)
※燃料については後日,申込者に連絡します.
競技 競技としては1ラウンド3分MAXとし,5ラウンド行い,その合計飛行時間により順位を競うものとする.
但し気象条件により,ラウンドの中止やMAX時間を変更する場合があります。
資格 JMA模型飛行士登録,または損害賠償保険加入者に限る。
参加費 選手12,000円,助手2,000円(当日の昼食と飲み物を含む)
参加申し込み 申し込み締め切りは2月15日(締め切り日厳守)とします.
申し込み方法は,現金書留で下記の連絡先にお願いします.但しどうしても都合がつかない場合は,
締め切り日までにTELで参加の意志をお伝え下さい.
参加申し込みを頂いた方には機体仕様書を送らせて頂きます(3/9受付の際に提出をお願い致します)
申し込み先: 〒590-0012 大阪府堺市浅香山町2丁目4-13-205 村上 善信(ムラカミ ヨシノブ)
         Tel&Fax 072-229-2605(19時から21時)携帯 090-8536-2408
※ご注意:参加申し込み後のキャンセルについては参加費全額について返却しないものと致します.ご了
承ください。


平成15年湘南大会の報告・1月12日                                       △Information のトップにもどる
 平成15年新春の湘南大会は昨年から開催場所が大宮田んぼに移って、場所が遠くなった為か例年中部から大挙して来ていた参加者は全滅、今年は大阪の鷲見君のみとなりました。
 この日の気象条件は最高で、外気温は+1度と低いものの風が無く、日照が在るので暖かく、グライダーのサークリングが困難な程の飛行機日和でした。にもかかわらず今年から第1ラウンドはスーパーマックス制が取り入れられて、その成果があってフライオフはF1J、HLG、とライトプレーンの3種と半分になりました。目出度し。
◇F1H(G級も可)
 参加者は割と多い11名。これに湘南勢が入ると面白かったのですが、残念ながら主催者として運営に全力投球。スーパーマックスもあって、なかなかに真剣勝負でした。
 優勝はスーパーマックスをクリアして、しぶとく頑張ったオールマックスの和田選手。同じくスーパーマックスをクリアーした鷲見選手は他のラウンドを落として3位、これでは新幹線の費用は出ないなー。2位は1ラウンド以外は完璧だった土肥選手、4位は風が無く走り回って足に来てヨタヨタの平尾でした。ランチャーズでは宮部選手は機体が今一言うことを効かなかったものの7位、古矢選手はHLGまがいのグライダーと、無尾翼機で挑戦したが練習不足で10位。
 機体を見るとカーボン機使用が5人、その内8割は輸入物です。他の人はバルサ翼でしたが出来ればカタパルトランチが出来る調整と強度が欲しい。そうすればバルサでも十分勝てる(昨年の石井英夫さんの様に)。まだまだバルサ翼で頑張れるのですが、どうも製作と調整が今ひとつ不十分で残念です。結局は機体の素材や性能以外に、調整の出来上がり方が勝負を分けていると思います。
◇F1G(R級も可)
 何時もの如く18名と最も多い参加者でした。飛び方を見ていると取得高度はまずまずで、2分Maxには適当な感じ。上位常連の選手が転けて、久しぶりに出口選手がパーフェクトで復活優勝。(編集部注:筆者の勘違いです.出口選手は昨年も優勝されていて,連続優勝でした!)これもスーパーマックスが効いてフライオフは無し。こちらの場合はカーボン機は少数派。気象条件が良ければ古式豊かなバルサ翼で十分勝てます。VIS無し、ペラもアウトリガー、デサは火縄でまだまだ大丈夫。2位は倉田選手、久し振りの上位では・・・・・。3位は本気で頑張ったがスーパーマックスのタイム差で坂巻選手。浅沼さんもオールマックスながら1ラウンドの時間差で6位、7位の選手までが記録はパーフェクトでした。
 参加機も様々で大型のR級から小型のG級、可変ピッチからアウトリガーまで。又、参加者も日頃は大宮に来ない選手も多く、YSFの多くの選手は名前を知らない人、但し若いとは言えない・・・・。良い意味で多様化していて楽しい。
◇F1J(E級も可)
 このクラスは機体の素材よりもエンジンのパワーの差が大きく、タイガーの051ではどうにもならない。但し、カーボンを使用しないとロングスパン翼は出来ないので、0.4馬力のエンジンではパワーがあり過ぎてバルサ翼機の設計が難しい。案としては翼弦を頑張った厚翼機で強度をカバーして、スパンよりも翼面加重を軽くして、高速時のひずみをカバーし滑空で稼ぐ方法はどうか・・・。
 モーターラン5秒で取得高度は130m、この種目はどう見ても飛びすぎである。結局は4名のフライオフとなって、久しぶりに木引選手の優勝、金川選手が2位、3位は熊谷選手と入賞者の組合せもチョット違う。051でやる場合はモーターラン7秒として貰っても勝てない感じ。
◇HLG
 この日は10投1分Maxの勝負、大部分がランチャーズの15名の参加者は、全員メロンを狙って、全種目中最高に騒がしい。翼端振り回しHLGはまだ本流ではなく息も絶え絶えの出来栄え。
 サーマルのない早朝から競技開始でもオールMaxが2名は立派。この2名によるフライオフで、分が悪いと考えられた最近不調の井村選手が54秒を出して優勝、大本命の吉田選手は2位でした。
 それにしても15名中9名が250秒超、且つ14名が200秒超とは立派です。メンバーも若手とは言い難いが、新メンバーが増えて顔と名前が一致しない人多数。ランチャーズの古手(年齢に関係なし)がのさばるのも、新人にとっては善し悪しか・・・。
◇ライトプレーン
 このクラスはぼちぼちの参加で8名、来年は狙い目か。ランチャーズからは久しぶりに参加の壇上選手は惜しくも2位、又、内山さん、川口さん、平岩君が参加。しかし、平岩選手の水平旋回するライトプレーン等あって、本気の選手と気楽参加の選手の機体の違いが大きかった(本気でもこの日はメタメタ飛ばなかった人も)。反省としては、お子さまの参加が少なかったのでは。 
総括
 神奈川から出張の湘南クラブのメンバー、ご苦労様でした。運営もテキパキとよどみなく慣れたもので表彰式も含めて12時半には終わって文句なし。遊ばして頂いて有り難うございました。それを待っていたように風が吹いてきて、櫛引商店の鍋を頂いて解散しました。(平尾・記)
※大会の詳細結果は コチラ でごらんになれます.
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●記録会参加者の駐車場所(ランチャーズ:2003.1.17) →→→ Click ! 
●どうする?タイマー(金川 茂:2003.1.19) →→→ Click ! 関連@(Texas Timer) 
●Launchers Auction 関連 →→→ Click ! 関連@ 関連A 関連B 
●TAN-IIの状況(野尻抱介:2003.1.22) →→→ Click ! 関連@ 関連A 関連B 
●西のゴム動力模型飛行機クラブ知りませんか(K:2003.1.26) →→→ Click ! 関連@ 関連A 関連B 関連C 
●2003年第3回 関西フリーフライト国際級競技大会(村上 善信:2003.1.26) →→→ Click ! 
●ビーコン一式譲ります(EZB:2003.2.3) →→→ Click ! 関連@ 
●ビーコンってすごい!(松尾:2003.2.8) →→→ Click ! 関連@ 
●ウエスタンカップ2002年年間ランキング賞(村上 善信:2003.2.10) →→→ Click ! 
●ウエスタンカップ2002年年間ランキング賞(村上 善信:2003.2.10) →→→ Click ! 
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Index 翼端投げHLGについて解ってきたこと / 尻馬編・実技-翼端投げHLGについて / 1.5gゴムのライトプレーンについて・2 /
      小川さんの300円HLG /
翼端投げHLGについて解ってきたこと (石井満)                                      △Salon のトップにもどる
1.)翼端投げのメリット
翼端投げHLGは、大型の機体をより高く投げあげるのに有利な方法と考えられます。腕を延ばして振り回す方法は、機体が重くても通常の野球投げよりも容易に高い初速が得られるからです。機体の重心が腕の延長上片翼分外側にあるので、グリップ位置よりもはるかに大きな初速が約束されます。RC−HLGではスパン1.5m、200g程度の機体を40m以上も投げ上げるそうです。より大きな機体をより高く上げれば滞空時間は確実に延びるはずです。

2.)FF-HLGの可能性
FFの場合操縦出来ないので、大型の機体をいかにスムーズに上昇から滑空に入れられるかが問題となります。従来のHLGの様な機敏な返りは到底期待出来ません。タイマー制御でエレベーター、ラダーを操作して、RC−HLGや最初のF1Aの様に制御する方法が必要なのかもしれません。
 なるべく単純な構造で操舵せずに何とかならないかと、何機か試作テストを行いました。ある程度の成果は得られましたが、上昇パターンは今後も試行錯誤が必要のようです。しかしながら、この問題をクリア出来れば、格段に滞空時間は延びて90秒の飛行も夢ではないでしょう。

3.)高度獲得に必要なるファクター
 より高く投げる為には2つの条件が必要です。1つは初速を上げること、もう一つは抵抗を下げることで、通常のHLGとこの辺は変わりありません。しかしながら運動の経路がまったく異なるため、従来では考える必要のなかった問題が発生してきます。影響を与えるファクターのうち翼端投げ特有の項目を整理します。
a.)初速を上げるには
a-1.)適度な機体重量とする・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・振り回しやすい重さにする。
a-2.)スパンを大きくする・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アームを稼せぐためなるべく大きくする
a-3.)腕の振りを早くする・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・練習あるのみ
b.)抵抗を下げるには
b-1.)投げ直後のヨー回転をなるべく早く無くす・・・・・・・・大きな垂直尾翼面積を持たせる。
b-2.)ヨー回転の抵抗値そのものを下げる・・・・・・・・・・・・少ない上反角、小さな胴体面積にする
b-3.)ヨー回転を減らす投げ方をする・・・・・・・・・・・・・・・練習あるのみ
 以上のようなファクターが影響を与えると考えられます。野球投げでは発生しないヨー回転運動についてもう少し詳しく考えてみます。
 投げ直後の機体の運動は独特のものがあります。真上から連続写真でも撮ってみればはっきりするのですが、おおよそ絵のような運動をしていると考えています。腕の延長上に機体があり、体を中心とした円運動により加速され、リリースされると考えればグリップ位置よりも機体中心が、右翼端より早く移動しています。この状態でリリースされれば、右翼端は左翼端よりも早く進み、機体は重心位置付近を中心に、左回りの回転を伴いながら直進することになります。標準的な機体の場合でも、この回転角はリリース後0.1秒後には45度以上になると予想されます。このときの機体抵抗がどれ程大きいかが想像できるでしょう。機体を手に持って斜め前方から眺めてみて下さい。その投影面積はまっすぐに見たときの数十倍になっているはずです。こんな状態のまま飛行したらあっという間に減速してしまいます。
 ヨー回転をなるべく早く取り払って真っ直ぐにする事と、この時の抵抗値そのものを下げることが重要です。早く真っ直ぐにするには垂直尾翼の容積が大きく効いてきます。容積が多ければ大きいほど早く収束します。過小の場合ヨー回転にうち勝てず、手裏剣のようにスピン状態になります。通常のHLGの面積では投げ直後にテールを振り出し、スピンから左ロールに入り地面に落ちます。この状態からだんだん垂直面積を付け足していくと、ある時点かで回転が収まって上昇する様になり、もっと垂直を付け足すと目に見えて高度を取る様になります。しかし滑空時は過大な垂直尾翼は、スパイラル不安定を起こすことがあるので注意が必要です。
 ヨー回転時の抵抗値そのものを下げるには斜め前方方向の投影面積を小さくする方法が有効です。面積が大きいのは上反角による主翼部分でこれが無ければかなり投影面積を下げられます。FFでは滑空時の安定に、ある程度は必要なので0度というわけにはいきませんが、許す限り小さくした方が有利です。少ない上反角を補うために強い後退角を付けるのも手かも知れません。
 実際の運動ではヨー回転にロールが伴っていますが、これはヨー回転により斜め前方から風を受けて上反角部分に掛かる抵抗が機体を左回りにロールさせるようです。上反角が大きいほどロールは強く起きると想像されます。ロールを起こした機体は、風を下側(腹)から受ける形となると考えられます。とすると水平尾翼の頭下げモーメントが大きいほど収束が早くなることになり、水平尾翼も大きいにこしたことがないのかも知れません。水平尾翼容積が投げ直後の運動に作用して獲得高度に関係するかは、まだ確認できてはいませんが可能性は十分ありそうです。
 ヨー回転発生そのものを小さくする投げ方も大いに有効です。簡単な方法はグリップ位置を後縁近くにして重心との前後距離を取ることで右翼が遅れて出てくるようにします。この方法でリリース前後の軌道が直線になるように操作するとかなりヨー回転を少なくすることが出来るようです。後退角付きの主翼がこの点でも有利かもしれません。まだまだ始まったばかりの試みですが、、今後大きな可能性を秘めた翼端投げです。みなさんぜひ挑戦してみましょう。参考になるか解りませんが、愚作試作機の図面を添付いたします。製作のヒントになれば幸いです(図面は コチラ )。

※(平尾)蛇足:やっと出てきた「石井満」レポートです。随分と謙遜していますが、最近の競技を見ると、「翼端投げ」は実技として定着しつつあると思いますので、ギリギリのタイミングです。投稿感謝!!!


尻馬編・実技−翼端投げHLGについて    (平尾)                                 △Salon のトップにもどる
 昨年?石井満君が持ち込んできた「翼端投げHLG」が次第に市民権を得つつあるので、私も尻馬に乗るべく過去に作った大型ゴールドラッシュを改造して1月19日ぶっつけ本番でテストした。自分でも驚いているが、いともあっさりと成功したのだ。何となくポイントが掴めた気がするので、ランチャーズ発展のために発表する。この分では70才まで現役で勝負できそうな気配である。ィヒヒヒヒ☆:★
 「石井満」レポートより、このレポートが先に出来ていたのですが、彼のレポートを読んで修正したところ多数・・・・。

1.)機体について
 今回テストした機体は5年前に作ったもの。しかし、大きすぎて投げられないので放置していたスパン90cmのゴールドラッシュを改造した機体である。改造したヶ所は2点。1つは、それまで付いていた垂直尾翼をバリっと破がして、2mmソフトバルサを整形して瞬間で接着し、面積を0.9du(2.5倍)に大きくした。2点目は振り投げの為に左翼翼端にグリップを付けた。翼端のグリップ取付けの補強として上下に直径5cm、0.5mmのベニヤを張り付け、そのセンターに4mmφ、長さ3cmの竹の棒を立て投げるときに手で引っかけるピンとした。大部分は瞬間で接着し補強としてセメダインを盛った。その後翼端投げで破損(翼の上下に弱い)したので、グリッブ部分から10cm程度までカーボンで繋ぎ補強をした。その後滑空テストをして尾翼が大きくなった分前の重りを増やした。次に左右の翼の重量バランスを取るために右翼に重りを積んだ。改造後の機体重量は5g増加して95gになった。翼面加重は9.5g/duである。

2.)翼端投げ調整
 滑空旋回の調整をしないままに、恐る恐る翼端投げをしてみた。右手で左翼のグリップを持って、軽く振り回して左に引っかけ気味に上向きに投げた。すると高度10mぐらいで左旋回気味に素直に滑空に入った。2回目はやや力を入れて投げたが同様に高度15m位で滑空OK。しかしこのままでは旋回をしないので、次はラダーを左旋回にして投げて見た。すると機体がくるりと右にロールして背面に入り墜落した。投げ方が悪いのかと思って再度テストしても同様な結果であった。
 そこで軽い右旋回に修正して翼端投げをすると今度は綺麗に滑空に入った。しかし、まだ旋回は相当に大きい。さらにラダーを効かせると今一つ巧くいかない感じである。そこで、スパイラルを防ぐ意味で旋回内側の翼の重りを減らした。今回の調整はここまでである。
 この日のベストの高度は20m、滞空性能50秒。このことから推定沈下率43cm/秒である。目で見ての滑空はなかなかに素晴らしい。
 翼端投げの場合の離脱は、機体が右斜め方向に横滑りしながら飛び出し、次第にラダーが効いて進行方向に機体が修正されて高度を取り、滑空に入る様である。如何に早く進行方向に機体を向かせるかで、速度低下が防げるので、どうしてもラダーは大きめになる。
 これまでの結果を見ると翼端投げHLGは、機体改造をして調整をすれば特別な仕掛け無しに飛ぶ様である。感覚的には胴体は短めで良さそうだ。又、グラスパイプ胴で問題がなかったので胴体剛性もさほど必要ない様だ。

3.)競技に挑戦
 調整はこの辺りで競技に参加した。1、2投目での記録はあっさりと50秒を超えた。3投目以降は、高度を稼ごうとさらに力を入れて投げた為か、突っ立つケースと、やや左に入って突っ込み気味に旋回して、かえって高度が取れなかった。癪なので田んぼに入って「力投」のテストを続けたが、翼端をしっかり持ちすぎると翼端の補強が不十分なのでバルサが千切れてくるし、その為翼面積が減少して旋回が変わってしまう。結局は、コントロールが効く力加減の投げ方が良いようであった。
 後半はより高度を稼げ試みは止めて、機体をコントロール出来る投げ方で競技に専念した。結果は10投中5投のトータル性能251秒で、初挑戦にしては上々である。

4.)その他、解ったこと
@翼端投げでの問題点は、失敗した場合左旋回に入って高度を落とすこと。これは投げ方で解決 出来る。機体を持つ場合、手の平を下に向けるか、上に向けるかでも軌道が変化する。
A旋回調整ではラダーを効かせる前に左右の翼の重量バランスは取る必要がある。しかし、バラ ンスしたままでラダーで旋回調整をして投げると、左旋回スパイラルに入ることがある。これを無く すには、旋回内側の重りを少し減らしてやると解消する(手掛け側の主翼をやや重めにする)。
B左右翼の重量バランスが極端に悪い場合、滑空スピードがある場合はラダーで右旋回している が、速度が落ちると左旋回に入って蛇行する。重量バランスは慎重に取ってください。
C吉敷選手が小型HLGを翼端投げで上手に飛ばしている(小型機の場合はグリップは手の平下 向きが良い)ので、オリジナルゴールドラッシュを改造して投げてみた。数回投げて次第に調子が出てきたところで問題発生、右腰が痛くなってきた。機体が軽いので、投げるとき急激に身体ひね ることになり腰に来たようである。どうやら、軽い機体は腕だけで投げるのが良さそうだ。大型機では問題がないので、翼端投げで競技するにはある程度重量があるほうが身体に良い様である。

5.)次回への挑戦
 以上の結果から、翼端投げの「最適HLG」の姿が見えてきた。いずれ図面を公表するが、スパンは90〜120cm、翼面加重10g/du、ロングスパンにしてスパイラルダイブに入りにくくする。翼の平面型は翼弦を欲張らずに1:8程度の翼端を絞った平面型にする。上反角は少な目、翼端上反として10%以下とする。翼端投げのハンガー部分は千切れないようにカーボンシート、ベニヤ、及び和紙で十分に補強をする。又、翼端の強度を持たせるために余り薄くしない事。目標性能として高度25m、要求滞空性能70秒を狙ってみる。参考までに、改造図面( コチラコチラ )を添付する。


1.5gゴムのライトプレーンについて・2  (佐藤・内山・平尾)                              △Salon のトップにもどる
 前々回提案した「1.5gゴム・ライトプレーン」は数人の方が試作をしてくれ、さらに有難いことに内山、佐藤両氏より試作機を頂きました。2機ともスチレンペーパー翼の機体で、サイズは別添で図面を付けますのでご覧ください。まだテストをしていませんが、報告では静止気流性能は1分にはとどかない様ですが、軽いサーマルに乗れば簡単にMAXが出るようです。
 かの石井教授が1.5gゴムの竹ひごフィルム張り、削った木製ペラのライトプレーンを試作して、その耐空性のは1分半と言っていますが、ここまでやれば多分本当でしょう。
 私の提案の趣旨は「規定で如何に飛ばなくするか」にあるのですから、ゴムの重量のみならず、サイズ等も規制すべきと考えますが、それでは自由な発想が出てこないかと悩んでいるのです。
 現在考えているのは「ゴム1.5g以下、機体重量10g以上、空転式プラペラ使用等」ですが、本企画の趣旨は、HLGと同様に狭い場所で気軽に楽しめる事です。そこで内山、佐藤両氏より試作機を参考に規定の検討をしてみたいと考えます。以下に両機の仕様を記載します。

1.)ゴム2条の場合
 参考の機体(A=佐藤機、B=内山機との比較)
 1.)翼面積(主翼+水平尾翼)  A=1.63+0.48du B=1.47+0.38du
 2.)機体重量             A=B=7.2g →+1.5gで  飛行重量=約9g
 3.)翼面加重             A=5.5g       B=6.0g
 4.)プラペラ               150mmφ(重量2.9〜3.2g)プラスチックコメタル使用
 5.)スパン               A=290mm、B=300mm

 素材は両機とも、胴・メデイアムバルサ5×5、翼は1mmスチレンペーパー、翼台バルサ、デサはゴムフックを火縄で外す方法です。比較表から見ると、ほぼ同様な仕様の機体であると言えます。ゴムは2条使いでモーターラン約20秒である。この仕様で約40秒の滞空性能があるらしい。

テスト1.)そこで両機をテストしてみました。これまでの重いキットと違って飛行重量比17%・1.5gのゴムで素晴らしい上昇をします。取得高度は目測で約40m、下から見ると小さくなるほど上がります。ハイパワーで垂直に持っていくので、上昇調整は不要な感じ、多分初心者でもOK。滑空はまさに時の運と言った感じで、上昇時間とほぼ同じ時間で接地します。この飛び方ですと、軽いサーマルで1分は行くでしょう。
テスト2.)材料は同様なスパン40cm、機体重量9.5gの機体を1.5gのゴムでテスト。上昇がまるで違います。急上昇ではなくやや緩やかに上がります。取得高度約25m。この場合は上昇調整の上手い下手で差が出ます。風が強いと横に逃げて高度を取り難いでしょう。
テスト3.)スパン30cm、12gのキットを使ってのテストでは水平飛行から頭上げをさせるのが困難で、ゴム2条(1.5g)で高度を稼ぐのは相当に厳しい。高度は10m程度か。このことから考えると機体重量が10g前後が性能を分ける基準点になりそうである。

2.)ゴム4条の場合
 他の考え方としてペラを180mmφ、ゴムを4条にした場合を考える。スパンを40cmとして機体重量10gの機体、この場合ハイパワーの垂直上昇となってモーターラン約12秒、取得高度は30mと言ったところであるが、これがなかなか上手くいかない。その原因はスチレンペーパーの強度不足にある。スパン40cmの場合、幅7cm、翼端で5cmとして試作した翼では、あまりのハイパワーに翼がよじれて上昇調整が出来なかった。かのスーパーフラッシュが、翼弦が大きく方形に近い平面型で厚いスチレンペーパーを使って処理していた理由が解る。スーパーフラッシュは20g近い重量であり、1.5gのゴム2条では高度20mと言った所だろう。又、空転式ペラは抵抗が大きいので滞空性能も取得高度30mではもとてもHLGにかなわない筈である。
 さらにペラを大きくして上昇を緩やかにする方法もあるが、1.5gゴムの場合は2条で150mmのペラを回すのがベストのようだ。どちらにしろ滞空性能1分は難しかろう。
 以上の事から考えて、1.5gライトプレーン規定案は 1.ゴム重量1.5g以下、2.機体重量9g以上、3.空転式プラペラ使用 となって「狭い場所での1分競技」が成立すると考えますが、如何 (図面は コチラ )。

小川さんの300円HLG   (小川・平尾)                                        △Salon のトップにもどる
 昨年、グリーンパークで飛ばしていた300円HLGの中で一番気になっていたのは小川さん機体でした。「ちびた号」とは考え方が違っていますが、ポイントを押さえた設計で飛ばしやすく、多分「ちびた号」より設計が新しい分高性能なHLGです。スパンを欲張っている割には翼弦が小さく、胴長で尾翼面積も小さくする等、低抵抗化の努力が見られます。又、なかなか綺麗な飛行機ですので、5月からの記録会のために作って見てください(図面は こちら です)。
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