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―電脳会報―
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         2001/09
 @ 8月記録会の結果HLG
 A    〃       CLG
 B ウェスタンカップ第7戦の結果
 C お知らせ・他 競技会情報(3件)
 D Launchersサロン
 E 連載“きまぐれ的FF模型文化論”
※このページは,InternetExplorer5.5で動作確認をしています.もうしわけありませんが,他のブラウザでは正しく表示されない場合があります.なお「文字のサイズ」は,『小』を基準にしています.
※サーバが3日間ダウン…のお詫び
 当ページがお世話になっているサーバのドメインネームサーバが,3日間に渡って絶不調となりました.このため,ホームページ・メールが全て接続不可となりましたが,8月28日10:00にやっと回復いたしました.
『心配かけて,ドメイン(ごめん?)』といっております.今後ともよろしくお願いいたします.(HP管理者)


今月の記録会は9月16(日)HLG/CLGとも大宮たんぼ(09:00〜12:00)です
 前半の暑い暑い夏,後半の過ごしやすくなった残暑も過ぎ,やっと大宮に帰ってきました.少しでも早く飛ばしたい人は,今年の稲刈りは少しは早いのではないかとの期待していたようです.しかし例年通り9月中旬となり,がっくりしている人もいるでしょう.ランチャーズホームページのデマがいけませんね―.しかし,気流は安定しているし,人が沢山集まるし,大宮田んぼは言うことなしです.またまた,和気あいあいとビールと飛行機にはげみましょう.気軽にHLG/PLGで頑張ろう.日本選手権は2ヶ月後!!


8月記録会の結果HLG                                                  トップにもどる
※2001年8月26日(日)武蔵野GP/曇り+スコール/北北東1〜2m/ちび太級60秒MAX10射中5射の合計
 8月は年1回のグリーンパークでの「ちびた号」大会です.この日は風が無く飛行環境はベストでしたが,それでもパーフェクトは無し.例年45秒MAXなのに,この日は何故か60秒MAXでやりました.しかし,優勝タイムは211秒ですから45秒だと記録はもっと悪かった筈です.
大きなサーマルは無い日で,チャッチィ・サーマルを捕まえるのにも四苦八苦.記録から見ても45秒以上は7回/125投,5.6%の低さでした.飛びすぎないために規制している「ちびた号」大会ですので,コンスタント性能は25秒が良いとこでしょう.ま,ねらい通りではありますが.
 優勝した吉田さんのみが211秒で200秒オーバー,あとは150秒を超したのが13人中5人ですから,まさに,素の滞空性能比べの1日でした.2位は188秒を出したHLG製作所の岡田さん.3位は大人をしりめに「ガキンチョ」が健闘,小学生・鹿俣直裕くんが172秒を出しました.もう一人の智裕くんも平均タイム25秒は立派.子供は腕がしなるためかパワーがあるように見えないのに,きれいに返るのですから癪です.
 年を取って骨が枯れてくると,“しなる”どころか,飛ばなくて”うなる,だけはみじめですなー.4位はやや調子を上げてきている宮辺君,5位に地元の大西さん,練習次第でガンガンやれそうです.6位は会長(快調!)の相澤さん,ここまでがどうにか150秒超,寂しい….亜熱帯になりつつある日本の,暑さの中の記録会なので仕方ないか.その他では,成績そこそこの斉藤,近藤選手,肩めためたの池田選手は途中でリタイヤ,グランドシニアでは小堀さんがレンタル機で挑戦,成績はまずまず,来年ですね!
 この日は10時頃,ものすごい集中豪雨があり,樹の下に避難する1〜2分の間に,パンツまで・ずっくり・で何も言うこと無し.パラソルに入っても,傘を通して霧状の雨が通ってきて,やはり・じゅくじゅく.とことんビチャビチャになると変にあきらめて,皆んな静かにしてました.ところが,シャツを脱いで絞ると,水滴が出ないのですから不思議です.それでも昼にはみんな乾いて何事もかなった様にきれいになったシャツで帰りました.
 何故か,古矢さんの足の裏は水でふやけてシワシワ(なぜ,足の裏が見えたのだろう?).         (平尾・記)

♪♪今月は写真もあります⇒ コチラ と コチラです!                    
順位
NO.
選手名
R1
R2
R3
R4
R5
R6
R7
R8
R9
R10
合計
F1
F2
F3
総計
備考
1

吉田
34
60
25
34
40
29
35
26
39
37
211






211

2

岡田
21
6
8
28
50
1
3
29
21
60
188






188

3

鹿俣 直裕
5
60
23
24
25
29
20
34
23
16
172






172

4

宮辺
60
12
28
15
19
8
4
28
18
25
160






160

5

大西
6
12
6
5
14
60
28
33
21
8
156






156

6

相澤
8
17
20
14
25
22
34
33
37
25
154






154

7

斎藤
19
15
15
22
20
26
60
19
4
4
147






147

8

近藤
18
24
16
29
32
34
20
22
21
19
141






141

9

鹿俣 智裕
12
21
14
24
25
6
10
15
38
5
123






123

9

平尾
4
20
17
22
22
26
25
7
1
28
123






123

11

小堀
15
19
16
3
21
19
11
19
12
18
96






96

12

池田
26
11
9
18
19





83






83

13

古矢
2
13
2
7
2
10
1
19
5
9
58






58




8月記録会の結果CLG                                             トップにもどる
※2001年8月26日(日)武蔵野GP/曇り+スコール/北北東1〜2m/60秒MAX10射中5射の合計
 8月は毎年恒例のちびた号(規定機種)記録会です.朝から蒸し暑さはありましたが,曇天で風もなくベストコンディションでした.久しぶりに加藤さんが体調快復し記録会に登場しました.結果的には練習不足もあり4位となりましたが,これからの活躍が期待されます.倉田さんは今回参考記録(規定外機種により)とさせていただきました.グリーンパーク8月記録会初参加のためPR不足で,失礼しました.
 全体の結果としては,にわか雨により全員が10Rを未消化(1〜3Rを残し終了)となりましたが,221秒で佐藤が優勝,2位は練習熱心な乙川さん,3位は意欲満々の戸谷さんでした.“さぁ〜次回はいよいよ大宮たんぼです”(佐藤・記)
 追記:そばで見ていると,HLGと比べて「パチンコはあがるなー」が実感です.パターンのミスも投げよりは少ない筈だし,その割に記録が変わらないのはどうしてか.やっていないので何も言えませんが….

順位
NO.
選手名
R1
R2
R3
R4
R5
R6
R7
R8
R9
R10
合計
F1
F2
F3
総計
備考
1

佐藤
38
60
30
40
40
33
33
43
18

221






221

2

乙川
32
44
30
40
38
20
60



214






214

3

倉田
33
31
27
60
28
25
54
22
30

208






208

4

戸谷
23
20
30
34
38
38
60
11
9

200






200

5

加藤 勝吉
40
20
55
17
25
12
35
11
18

175






175

6

内山
28
27
25
28
8
24
60
24


168






168



第7戦HLGウエスタンカップ大会結果報告HLG/CLG/飛びっ子                     トップにもどる
*2001年8月19日(日)奈良・西大寺 (風3〜5m/s 30秒MAX10投中5投/FO60秒MAX)
 今回は台風11号の影響で朝から強風が吹き荒れ,一時7Mを超える時もあり,機体紛失を考えMAXを30秒で行いました.30秒MAXといえども機体を紛失しないよう,井上さんのように小型機に替えたり,大型機で早い目にデサマを効かす選手達様々で工夫があり,強風の中なかなか30秒がでないものです.
 そのなか3人パーフェクトが出,評価出来た競技内容でありました.又,前回につづいて,田根さんスパン1m越えの機体に自作の電子タイマー装備機を持参していました.まだ開発途上ですが,今ウエスタンカップでは他にも自作のHLG用電子タイマー開発のきざしが少しづつ起こっています.また新人発掘では,おがちゃんファミリーから新たにまた齊藤さんが参加されました.
 さて競技は,1位白井さんフライオフ60秒MAXのところプラス30秒で決着.最近絶好調の2位小笠原さんフライオフプラス27秒.3位奥田さんフライオフ+12秒.4位井上さん,143秒前半の不調がたたり記録伸びず.5位小西さん,127秒1MAXまずまずか.6位田根さん,7Rで今日最大のサーマルに乗せデサ効いているも回収できず,以下ラウンドこなせず残念.8位齊藤さん,1MAXで初出場では上々.8位村上,肩に力入らず.CLGでは,宮本さん1Rのみ.
 飛びっ子では,初のパーフェクトが出ました.1位に白井さんです.改造では無い工夫で,脅威の高度を獲得.4回は,確実1分は出ていました.
 競技終了後は,ウエスタンカップの定番になるような感じですが,今回は冷やしそうめんを用意しました.皆さん猛暑の中,いっときの涼を得ていただきました.
(うっ,うらやましーい!!…そうめん大好きLaunchers編集局)
 さて来月9月はお休みで,10月に滋賀県大中のたんぼで第8戦を行いますのでよろしくお願いいたします.

HLG
順位 氏名 1R→10R FO 合計
 @ 白井庄二 26 30 30 30 27 30 30 ---------- 30 180
 A 小笠原憲夫 25 30 24 28 30 30 30 30 ------ 27 177
 B 奥田英利 13 30 10 30 16 23 20 30 30 30 12 162
 C 井上和則 27 18 5 15 18 26 30 30 30 22 143
 D 小西忠司 18 11 14 25 7 19 28 21 30 23 127
 E 田根信幸 21 15 8 30 14 30 30 ---------- 126
 F 齊藤成康 12 30 17 15 11 20 26 10 16 16 109
 G 村上善信 2 15 8 16 7 11 30 3 2 2 76
CLG
順位 氏名 1R→10R FO 合計
 @ 宮本茂樹 20 ---------------------------- 20
飛びっ子
順位 氏名 1R→10R FO 合計
 @ 白井庄二 30 14 30 30 25 21 27 30 30 ------- 150
 A 宮本茂樹 10 11 30 19 24 30 --------------- 114
 B 村上善信 26 17 12 14 5 4 30 18 ------------ 105


お知らせ・他                                                    トップにもどる
●お知らせIndex 大宮たんぼ情報甘田たんぼアップデイトJune 2001 Tan U情報Icarex情報
            松茸大会9/23のご案内宇宙センター飛行会9/29のご案内


LAUNCHERS掲示板⇒⇒⇒⇒⇒http://www.yp1.yippee.ne.jp/launchers/bbs/main.cgi?board=launchers_BBS

■「わくわく」の大宮たんぼ情報(シーズン到来,HP掲示板から)               お知らせIndexにもどる
@和田光信『明日大宮へ偵察飛行』2001.8.31/明日大宮に田んぼの様子を見に行ってきます.誰かいきませ   んか?私は明日,田んぼの端で新作超ロングスパンの手投げテストをするつもりです.
A土肥『Re..明日大宮へ偵察飛行』2001.8.31/日曜なら行けそう.明日,大宮情報お願いします.
Bワダミツノブ『情報待っててください』2001.8.31/了解です.デジカメの充電しましたので画像情報期待してく
  ださい.なにやら私信的で,よくある「掲示板」らしくなってきましね.ではおやすみなさい.
C和田光信『大宮速報』2001.9.1/8時現在大宮たんぼ微風薄曇り.居るのは和田,小堀夫妻のみ.稲刈りは交
  差点付近ガスの定位置を残してすべて終わってます.全体では7−8割終了している状態.以上.
D津田 晃英『大宮タンボ情報』2001.9.1/現状1.全体では85%刈り取りはすんでいます/2.あとの15%も今
  日,明日にはすみそうです/3.気になるのはエンジン屋のところはまだで,そこから浦和運動公園のほう150メー
  タアから400メータアのところもまだです./以前にもこのような状況で飛ばし(単純に計算し5−7回に1回は稲刈り
  作業中の所に降りる)稲刈りあとにしてくれとか踏み倒さないでくれとかクレームがあっていますので一番いいのは
  明日まではがまんすること.どうしても飛ばしたいときには風の方向を見ながら一回一回発航地点を変えお百姓さ
  んとトラブルをおこさないよう万全の注意が必要です.此処で飛ばせ無くなったら行く所無いし,お百姓さんも皆が
  我々に好意的なひとたちばかりではないことは過去のいきさつからもハッキリしています./さー秋だ!!大宮タ
  ンボでガンガン飛ばそー.俺はタンボでまってるぜ.ただし9月8,9日からーーーーー.
E『大宮情報その2』2001.9.1/こんな様子です.明日また行って見ます./本文中は,交差点越し東方面,添付
  ファイルは新作機越し南方面の状態です. (写真はコチラです)
F津田 晃英『大宮タンボに春がきたータンボ情報最終版』2001.9.7/大宮タンボに春が来た。春は歓びの秋ーときー楽しい活動の季節です。稲刈りはすべて済み、水溜まりもなく、切り株も短く、側溝のコンクリートの淵にはかなり背の高い草が生えていてまずは満足できる状態です。麗しの白鷺集団も小堀さんの F1B を突っついて壊してしまったにっくきカラスの集団も皆さんのお越しを心待ちにしています。私事ですがずいぶん長い間不調だった体調がようやく回復してきました、今シーズンは多少ましな活動が出来ることを期待しています。それではタンボでお会いしましょう。


■甘田たんぼアップデイト( 金川 茂・2001.8.22)                            お知らせIndexにもどる
 再び緑一面のフィールドに.稲刈りを間近に控え,黄金色に変わったたんぼとは対照的に,甘田は一面の緑です.8月4,5日に行われたランチャーズの合宿の時は,それまでのカラカラ天気で,地面は靴で踏みつけると「バリバリ」と音を立てるほど固くなっており,F1Cのデサマでは機体が傷つき,特にテールブームを折る危険性があり,現に私もその餌食になってしまい2機損傷しました.「もうあの理想的なフィールドは世界選手権前に望めないのか」.そんな願いが届いたのか,再び地面が緑に覆われてきました.合宿の時,作業員の方が肥料と麦の種を蒔いておられましたが,台風11号やその前に何度か降った雨で,カラカラに乾いていた地面は十分な水分を吸収し,それによって一気に麦や雑草が生長しました.一面の青々とした緑です.しかも背丈も比較的低く,若干の地肌が見えるところがありますが,理想の状態に再びなってきました.これで少しお休みをしていた練習が再開できます.



■June 2001 Tan U情報(CLGフライアー必読!)                         お知らせIndexにもどる
@(津田 晃英・2001.8.29) June 2001 Tan ll ゴムはトルクは良いのですが暑さには弱く数条切れ,全条切れともう大変です.私のはバブルは入っていませんが,それでも良く切れます.
A(松本@グリーンパーク・2001.8.31) TanIIの気泡/ゴムが一向に届かないので問い合わせたところ,一昨日FAI Model SupplyからJune 2001 Tan IIに気泡があるのを発見したので,現在出荷を停止しているとの連絡がありました.以下そのFAXの抜粋です.
We are not shipping any remaining June rubber, because we (and a few fliers) have found some "bubbles" in the rubber.This is areas where the two layers of rubber have not been completely fused together, and have caused little "gaps" or "bubbles". We expect new rubber in a few days, ...
B(壇上彰宏・2001.9.4) 私もやっとJune01を入手しました./問題のラミネート不良は確かに有りますが,その数,長さは私が使っているMay99に比べると遙かにマシ./1/8inch巾をそのまま使うんだったら問題無さそうだけどなあ,,ってかんじがします(が,イヤですよねえ)./まだ巻いていないので性能のコメントはできませんが,有名な某前世界チャンプ(JFさんのほうです)のストレッチテストでは4523ft-lbs/lb@80Fだったそうです.その数値が良いのか悪いのか・・・ウチの資料を探し出す元気もありません(つまり,私は他人のテストや数値をあまりあてにしない,ということ).
C(土肥英幸・2001.9.4) SCATのメーリングリストで以下のような情報があります.これが事実ならJune01もなかなかということになりますね.
Tan II ratings・……
Author : robert.clemens@worldnet.att.net/Hardy Brodersen asked about some batches of Tan II rubber:/"Which has the most horsepower, and otherwise has no bad features,( explosive, as Bob White once characterized some rubber he sent me for indoor use )?"
10/97/2/98/2/00/Hardy, based on a report that ran in the indoor column of the February,/2000, issue of the MAAC newsletter, and was reprinted on the Free Flight/Mailing List last year sometime:Batch Energy in ft.lb/lb
May.99 4675/Feb.99 4582/Oct.97 4513/Feb.98 4485/July.98 4390/May.98 4325/March.99 4198
I have no record of who did these tests, and I share them for what they're worth. But if they are to be believed, it looks like at least two of your three are fine.
Bob Clemens Rochester, NY
D(金川 茂・2001.9.5) TANU最新情報 August Rubber 誕生:John Clapさんはやはりやってくれました.いってみれば,一流の競技選手には売れないようなゴムの在庫を抱えながらも,「出来るだけ良いゴムで競技して欲しい」という気持ちで新たに作りました.ギリギリのところで2001年世界選手権に間に合いました.April, Juneと限られた数量の中で,やっと手に入れたゴムでしたが,評価はいろいろでした.底をついたストックでは,とにかく「良いゴム」と聞けば飛びつきました.「エネルギーはあるのだが高温では切れやすく,バブルが入っている部分もある.」そんな評価のJuneラバーに対して,最後の望みをかけて作った「August Rubber」はVery Goodとのこと./若干準備期間が短い気もしますが,各国の参加選手はおそらくこのゴムを使うことになるでしょう.当然日本選手もです.
E(津田 晃英・2001.9.11) SCAT E-NEWS No.617 Sept 5 2001 よりーーーー/ゴムのニュース/John Clapさんとテストを担当した人によるとAugust 2001は素晴らしい品質になったが残念ながら( WC 前 )現在まだ数量は少ないとのことです。/F A I Model ではこのゴムを W C で販売することにしており
そのやり方としては、第一順位は W C の選手で全員に万遍なく行き渡るよう各人1箱(10ポンド)ずつ割り当てられ次ぎに残りは海外からのフライヤー此れも一人一箱(郵便代が高いため)のみ売り、それが済んだ後アメリカのモデラーに販売されることになります。/以上が内容ですが投稿者が誰なのかはっきりしません。それにしても選手の皆さんは安心でしょうし、選手全員に最高のゴムで同一条件でフェアーに戦わせようとするJohn Clapさんのスポーツ精神には頭が下がるおもいです。



■Icarex情報                                                 お知らせIndexにもどる
@和田光信『Icarex情報求む』2001.9.6/Icarex 1/2 OZ に関する国内国外の入手情報をお持ちの方教えてください.特に凧に詳しい方国内でIcarexなどセール布の小売しているところ知りませんか?それと飛行機に使うのはパリパリの感じの(ポリカーボコーティングらしい)でしょうか?それともやわらかい感じのものでしょうか.どうも同じ重量で何種類かあるらしいですね.これは金川さん土肥さんほか実際に使用されているモデラーへの質問です.
A土肥『Re..Icarex情報求む』2001.9.6http://www.citystar.com/hang-em-high/ushop/index.cgi?ID=K8NAFR&task=show&cat=FABRICのURLでアクセスできます.この店は対応が良く,注文後数日で届きます.店の人はF/F用ということで1/2 Ripstop plyester Torayを薦めます.私の手元には銀(灰色)と白がすこしあります.1〜2機分ならなんとかなります.
Bワダミツノブ『早速注文しました』2001.9.7/土肥さん.情報ありがとう.早速黄色と紫注文しました.白と銀とバーターしませんか? HANG-EM-HIGH ONLINE STOREは確かSCATでも紹介されていたところですか?UPSで海外でも送料要らないのでしょうか?それとも私がorder formのどこか見落としているのかも.あそれと,土肥さん推薦の(お店が推薦の)ソフトタイプにしましたがポリカーボネートコーティングのタイプはどんなな感じなのでしょう?重さが同じなら試して見たい気もしますね.
◆檀上彰宏 − 送付方法を指定していなくてUPSの空輸(空輸宅配と思ってもらえば良い)で送られようものなら,たかだかファブリックでも$2〜30取られるかもしれませんよ.
C津田 晃英『Icarex の件』2001.9.7/ここ2−3年Icarexという被覆材が強くやぶれな い(bullet-proof)としてひろく欧米で使われるようになりました.私もF1J(小型エンジン機)に使たく4種類入手しました.カタログでは20グラムぐらいからあるようになって居るのですが実際には35グラムから40グラムぐらいです.dope仕上げは2-3回(グライダーの場合)とのこと.欧米の機体を見て大変良い被覆材と言うことは分かりますが私の考えではこれは F!A ,F!C には最高だがそれより軽い機体には向かないようです.もともとこの材料は競技用の凧用で(製造元はどうも日本の東レ)その最軽量のタイプがこれです-と言うことでもっと軽いのはないかしつこく問い合わせて見ましたが f1b,f1j,f1h 等に使えるもっと軽いタイプはないと言うことです.私の取った4種類は当分の間車に積んでおきますので大宮タンボで見てください.なお入手先は土肥さんと同じでここが一番いいとおもわれます.
◆津田 晃英 − 欧米でF1a,F1cの新作機の大半がIcarexを使っているのは事実です.
Dワダミツノブ『日曜日に見せてください』2001.9.7/ Hang−emーHangの注文書には数種類の 1/2OZ Icarexが載っています。津田さんがお持ちのはどれでしょうか?/Part 12Ixxx - 1/2 oz. Ripstop Poly - Icarex/Part 12Txxx - 1/2 oz. Ripstop Poly - Toray/Part 12PCxxx - 1/2 oz. Polycarbonate Ripstop - Icarex/Part 12Ixxx54 - Wide 1/2 oz. Poly Ripstop/Part 12TRAIN - 1/2 oz. Toray Polyester Rainbow/いずれにしても情報ありがとうございます。明後日大宮で見せてください。
※参考/KiteのHPにIcarexのことがありました.参考になれば幸いです.コチラです.

                                                          お知らせIndexにもどる
■松茸大会9/23のご案内(2001年中部FF秋季大会・CFFC吉川広)
今年もCFFCの秋季国内級大会(松茸大会)を下記のとおり開催します.
日時:平成13年9月23日(日)      8時30分〜     ミーティング
                          8時45分〜12時 競技会
                         12時30分〜     フライオフ・表彰式
場所:鈴鹿一宮タンボ(駐車場はいつものところ)
  ラウンド:E/F1J・G/F1H・R/F1G ⇒ 2分max5ラウンド
        HLG ⇒                1分max10ラウンド中の上位5ラウンド
        小型混合 ⇒              1分max3ラウンド
参加費:2000円(2種目参加の方は+1000円),但し中学生以下は無料
申 込 み:ある程度参加人数を把握したいので,できるだけ事前に各種目の実行委員まで連絡して
      ください.なお当日申込みも可能です.参加費は競技会当日に,各種目の実行委員へ直
      接お渡し願います.
その他: *R/F1GはKR(CFFCローカル規格)での参加も認めます.
      *小型混合級は,スパン30インチ以下,ゴム重量10g以下のゴム動力機なら何でもOK.
      *参加者が増えてきて,事務局が準備する計時員だけでは人数が足りません.
       選手同士の計時を積極的にしていただくようお願いします.
※参加申し込み問い合わせは,吉川まで(中部F/Fクラブ・吉川 広 YHiro114@aol.com
(追記)松茸大会FFフリーマーケット (CFFC西澤)
 「松茸大会」の後,駐車場広場でFFフリーマーケットを開催します.皆さんの家の押入とかタンスの中に,買ったままそのまま眠っているキットとか模型材料などありませんか?貴方にはもう不要でも,他の人にとってはどうしても欲しい物かもしれません.また,なかなか入手が困難な材料とか部品などをお持ちでしたら,他の仲間の方にも分けてあげてください.(余っているアルコホル類などもイイんじゃないかと………編集局)
 開催方法は次のとおりです.一人でも多くの方が参加されるように期待しています.皆さん,お手持ちのFF関連の品物を持参して,鈴鹿タンボにお越しください.
  日時:平成13年9月23日(日)競技終了から表彰式までの待ち時間,及び表彰式の後
  場所:駐車場として使っているいつもの広場
  方法:皆さんが持ち寄ったFF関連の品物を,自分の車のボンネット上にでも並べてください.
  〔事務局は場所を提供するだけです.品物のやりとりは当人同士で直接行ってください.少しでも多くの方に品物
   が行き渡るよう,買い占めは謹んでください.値段は提供者が自分で決めてください(できるだけ安い方が良いの
   ですが…)〕


■宇宙センター飛行会9/29のご案内(坂下哲也・8/25)                    お知らせIndexにもどる
 宇宙センター飛行会のご案内です.
  *日時:2001年9月29日(土)8:30受付開始,9:30計測開始
  *場所:茨城県 宇宙開発事業団 筑波宇宙センター
  *計測:HLG(紙,FF,RC) 10投中5投集計 
  *参加費(保険料):300円
  *詳しくは⇒http://member.jcom.home.ne.jp/s.tetsu/ をご覧下さい.
 今回は翌日同じ会場でモデルロケット(火薬エンジン)の全国大会が開催される予定なので,ロケット屋さんにも前日練習を兼ねてと言うことで案内をしております.たぶんの午後にはロケットも飛び交うことになると思いますので,そちらもお楽しみに.



Launchersサロン
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●サロンIndex Active Galsからのお知らせウンイグレット−HLGミニ4駆用モーターの電動FF機
          NHK「二宮忠八の挑戦」


■Active Galsからのお知らせ(代行・木引敬一 2001.8.30)                    サロンIndexにもどる
 女性による人力飛行機の記録作りに挑戦しているActive Galsのパイロット堀琴乃さんから以下のメッセージを寄せられましたので紹介します.私も航空情報の記事を読みましたが,専門的な内容を分かりやすく説明してあり,興味深く読みました.皆さんも機会があれば読んでみてください.(木引)
 『こんばんは.AGの堀です.ご無沙汰しております.お元気でしょうか?いつもお世話になり有難うございます.航空情報に続き・・・私達の昨年のフライトを航空技術で公開することになりました.航空技術9月号(9月1日発売予定,日本航空技術協会).僅かですが,PIOにも触れました.既に発行済みの航空情報9月号(酣燈社,7月20日発行)と合わせてご覧下さい.どうぞご一読下さい.お知り合いの皆様にも転送願います. ご意見ご感想をお待ち致しております.KoToN--hori』


■ウンイグレット−HLG(久保 晃英)                                   サロンIndexにもどる
 皆さんお久しぶりです.ランチャーズの久保です.ここの所記録会に顔を出しておりませんでしたが,如何お過ごしでしょうか?私の方は,細く長く模型飛行機をやっております.ここしばらく私が気に入っている,オリジナルの機体の図面を発表します.図面としての出来は素人ですので,解りにくいところが有るかも知れませんがご勘弁を……
 長いことイギリスのトムバスケル設計の,室内用HLGばかり飛ばしていましたが,長年これを飛ばして解ったことは,室内機用に設計されたこの(バスケル)の機体は,翼型が,アンダーキャンバー・乱流板付きで,これがブレーキになってしまい,高度が取れないのです.やはり,高度を取るには通常の翼型が良いです.
 最近自作のHLGの図面を書いて,そこそこ満足の行く性能を出すことができました.この機体の特徴としては,翼型は普通のもので,平面形も直線のみで構成されているので作りやすくなってます.また,空気抵抗を出来るだけ少なくするため,胴体からの突起物を極力減らすべく,3ミリ檜材を航空ベニアでサンドイッチとする構造とし,更に火縄の取り付け位置を主翼の後ろ側としました.サンドイッチ用の側板にはラジコン用フィルムを貼り1.4ミリ精密ネジで胴体に固定します.平面形で見られる特徴はウィングレットで,これが有るのと無いのでは,試しに無しで飛ばしてみましたが,明らかに滑空の伸びが違いましたので,本機の場合はかならず必要です.ウィングレットの目的は,翼端の空気抵抗(誘導抵抗)の減少です.
 胴体の図は2種類有りますが,下のは,更に軽く作る為に胴体側板を肉抜きして,垂直尾翼も肉抜きしました.ここまでやる必要は無いと思う方もいると思いますが,考えられることは全てやってみようかという思いで考案しました.主翼の付け根は出来るだけエポキシでがっちり作るべきで,特に主翼前縁側と胴体との接合面は図面にも書いてある通り,上下ともエポキシで補強して下さい.これをしないとフルスローランチングで,主翼前縁から主翼が裂けてしまいます.又,主翼後縁の指かけは,必ず左右に付けるべきで,これだけの翼幅になると必ず必要です.私はさらに,主翼後縁の中心に5×80ミリ位のカーボンを張り付けています.全備重量は私の場合,61グラムでしたが,風の強い日は,必要に応じて胴体内部の肉抜き部分に板鉛を積んで重くすると良いと思います.又,風の強い日は重心位置も前寄りの方が良いようです.
 本機の欠点は主翼の翼端が折れやすい事と,胴体の製作が従来のHLGより手が掛かること.それから,胴体の高さ方向の寸法が短いので,投げ上げ時にぐらつき安い恐れが有るかも知れません.その場合は,サンドペーパーを胴体のカーボンパイプの方にも,貼れば少しはぐらつきが収まると思います.それではまた,秋に大宮たんぼでお会いしましょう.2001年夏 久保晃英


■ミニ4駆用モーターの電動FF機(坂下哲也)                             サロンIndexにもどる
 以前から店頭でキットを見かけたり,誠文堂新光社から出ている“必ずよく飛ぶ電動プレーン(白川英雄著)”という本を読んだりして,いつか試したいと思っていたミニ4駆モーター駆動の電動FF機を作ってみました.機体は主翼,尾翼を既存のロケットグライダーから流用し,胴体とパワーユニットを新作しました.規格の詳細はわからないのですが,P−30の電動版でE−30と言うのがあるそうなので,主翼は30インチぎりぎりまで延長しました(規格の詳細をご存知の方がいらしたら,教えて下さい).充電は,単1乾電池4本直列の電源から直結で行います.したがってモーターランの時間は放電状態からの充電時間でコントロールします.12cmのプラスチックペラ直結の場合,30秒の充電でトルクが効いているのは15〜20秒くらいでした.
 フライト自体はパワー不足と翼面荷重過大(11g/dm2)で,競技用のライトプレーに遠く及ばないものでしたが,ギヤダウンを含めたプロペラとのマッチングや翼面積の拡大,NiCd電池変更(110mAから60mA)による軽量化などで,まだまだ良くなると思います.直結で充電する分にはとても手軽にで楽しめますので,みなさんもいかがでしょうか.
                                                    図面はコチラにあります


                                                           サロンIndexにもどる
■NHK『その時歴史が動いた』第66回そして人は空を飛んだ〜ライト兄弟に先がけた男・二宮忠八の挑戦〜
 上記シリーズで,ヒコーキにまつわる話が紹介されたのは「YS-11」に続いて2度めでしょうか.今回は,我々FF屋にも縁の深い二宮忠八(敬称略)の偉業が検証されました.もちろん,我々にとっては周知の事実がほとんどで,物足りない内容ではありました.でも,忠八の名を知らない聴視者がほとんどだったでしょうから,我々の大先輩(?超先輩と言うべきか)の名がある程度は知れ渡ったことで,満足しましょう.下は,NHKのHPに掲載された宣伝文です.
  主人公/二宮忠八 放映日:2001年8月29日(水)午後9時15分より NHK総合
  その時/1903年12月17日 ライト兄弟,人類初の有人動力飛行に成功
  番組のあらすじ :1903年,ライト兄弟が世界初の有人飛行に成功.人類は大空を自由に飛ぶという長年の夢を 叶
  えた.しかしそれに先駆けて飛行の原理を発見し,人を乗せて飛べる飛行機の製作をほぼ完成させていた日本人がいた.
  二宮忠八だ.幼い頃から好奇心と奇抜なアイデアで周りの人を驚かせた忠八. やがて空を飛ぶことに思いをはせるようにな
  り,26才で独学で航空原理を発見した.忠八は,妻・寿世(かずよ)の理解と協力を得て,「玉虫型飛行器」の機体を
  製作.着実に夢を実現に近づけてい った.忠八は,軍の無理解にあっても決して諦めず研究を続けた.
  1903年12月17日,ライト兄弟が人類初の有人動力飛行に成功.20世紀最大の発明により 世界は航空機時代へ
  と突入する. ほぼ同じ頃に日米が夢見ていた「空を飛びたい」という願い,その夢がかなった瞬間を描く.(NHK‐HPより)

 番組にゲストで出演されていた吉村昭さんが書かれた『虹の翼』は,綿密な調査に基いた力作です.
  
『虹の翼』吉村昭著/出版社→文芸春秋/発行年月→1983年09月/ジャンル→文春文庫/販売価格 524円(税抜)
 氏には,他にゼロ戦の生産現場に注目した『零式戦闘機』(新潮文庫\476)があり,こちらもオススメです.
(鰻犬)



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石井英夫さんのFF談義第2弾連載4回“Dr.あほうどりのFF模型文化論”
第7章【滑空比の極限、実機ソアラーの話

 滑空比の話はまだ続きますが、対象は一変して人間の乗るグライダー(実機ソアラ―)の話になります。こちらがまた、滑空比ではすごい世界です。レイノルズ数が、Rn500,000〜2,000,000と模型ヒコーキやあほうどりに対比して桁外れに大きいので、スパン15m級の競技用ソアラ―で滑空比40以上を実現しています。今年は妻沼で行なわれる大学対抗のグライダー競技会で、スパン18m級、アスペクト比28、滑空比48という超絶的な新鋭機の滑空ぶりを見てきました。小生は実機グライダーの世界には詳しくはないのですが、空を滑空するものなら何でも好きなので、ここ20数年来、ほとんど毎年学生グライダー競技を見物に出かけています。滑空比問題にからめて、今年見てきた学生グライダー競技の報告を行なってみようを思います。
 利根川河畔に春がきて、堤に若草が萌え、ひばりが上がる季節になると、日本学生航空連盟と朝日新聞社共催の「全日本学生グライダー競技選手権大会」が埼玉県妻沼滑空場で行なわれます。今年は第41回、新顔のすごい高性能機が出場するというので、それを楽しみに3月7日、例年通りカミさんと一緒に見物に出掛けました。
 実機グライダー競技というのは、ホントに見物人には分りにくい競技です。毎年見物に通っている小生にしてそうなので、フラリと見に来た見物人には、どの機がフライトに成功して、いまどの大学が勝っているのか、まるっきり分らないんではないか。そのためか、くるまで行くには比較的ロケーションに恵まれていると思われるのに、見物人もまばらです。 大手新聞社が主催し、埼玉県知事、文部科学大臣、国土交通大臣はじめ、そうそうたるお歴々が役員に名をつらねているオフィシャルな競技イベントであるにもかかわらず、そうなのです。それでも、ベテランパイロットによるアクロバット飛行などでショーアップされる大会開催日だけはいくらか見物も集まるようですが、あいにくと小生は開催日に行ったことがありません。これからは外部に向けてもっとPRし、競技内容も参観者に楽しんでもらえるように、主催者側も工夫しなければと、競技委員長であり指導教官でもある石渡利明氏が小生に述懐されましたが、何やら身につまされる話として聞きました。

 実機グライダー競技は距離競技で、その日の気象条件により、25kmコース、33kmコース、41kmコース、50kmコースなどの規定コースのうちからどれかが選択されますが、風上方向に1点、上空を通過しなければならない規定ポイントがあります。しかし、この規定ポイントがはるかに遠くて、春がすみのなかでは機影が消えてしまうために、追っている機体が首尾よく転回点を回れたかどうか、肉眼ではもちろん双眼鏡でも確認がとれないのです。  だから、ひいきの機体やパイロットの応援に力の入れにくい競技です。
 競技は大学別の対抗戦で、1大学からの出場は2チームまで、チームは1機につき選手3名助手2名の5名編成、そして団体戦と個人戦があります。
 フライトの回数制限はありません。協議時間内であれば、ひとりが1日に何回飛んでもいいのです。成功フライトは、所要時間が短いほど得点が高く、最高が1,000点、時間がかかっても成功フライトなら最低でも500点、そして規定コースを回れなかった失敗フライトは0点です。
 ウインチに曳かれて選手たちは次つぎと飛び立って行きますが、フライトの成功率はというと、極度に低いように見えます。とくに曇天でテルミック(グライダー屋の上昇気流の呼び方)が発生しにくい気象条件では、最短の25kmコースでさえほとんど成功しません。選手たちがいちばん怖れるのは滑走路にまで戻ってこれないことで、不整地への不時着だと、間違いなく機体を壊してしまうということです。そのせいか、選手たちはあきらめるのが早く、ダメと分ればサッサと降下着陸してきます。その中に、非常にまれな成功機もまじっているのですが、だヾ見ているかけでは見分けることができません。トライの成功率を低くしているのは、規定ポイントを回って戻ってくるだけでは成功フライトとはみなされず、フィニッシュライン(出発点と同じ)の上空を300m以上の高度で通過しなければならない、義務規定のせいです。ウインチに曳かれて、風上への上昇離脱高度がだいたい500〜600mぐらいですから、規定コースをこなして300mの高度で出発点に戻ってくるのは大変です。とくに強風下、風下から出発点上空に戻る区間が難儀のようで、ここで高度を失うケースが多いように見えました。風上に向かって足の伸びる、高性能滑空機の出番がここにあるのです。

第8章【滑空比48、LS−8型機出場の波紋
 学生競技では、参加機に制限規定はないようですが、小生がこれまで見てきた限りでは、参加機はすべてスパン15m級機ばかりです。そのなかで、高性能機の名をほしいままにしてきたのが、ドイツ製のディスカス型機で、アスペクト比は25に近く、滑空比43、見ただけで高性能機と分る優美な機体です。この機が数年前に、初めて慶應大チームによって導入されたときには、あすこは何たって金持ちだからと、他校の学生をうらやましがらせたものです。
 きくところによると、備品などを含めて機体価格が1,200万円、その後はつぎつぎとこの機の採用校が増えまして、法政大、名古屋大の1機づつに慶應大の2機を加へて、今年のディスカス型の参加は4機ほど。ほかにも輸入はしたものの練習中に破損、出場をとりやめた大学もあるということです。

 高性能機ならばディスカス型と、誰にもそう思われていたところ、今年はものすごい高性能の新型が登場しました。 ドイツ、ロラデン・シュナイダー製LS−8型。スパン18m、アスペクト比28、滑空比48という触れこみの新機です。操るのは芳賀クンという日大4年生ですが、どうやら日大の持ち物ではなくて、OBからの借り物という話でした。 なにしろ搬送具など備品込みで1,500万円と高額の機体、なにやら他校の学生たちの、この機を見るまなざしの独特なこと。小生も特別にこの機に興味があったので、張りついて取材もし、飛行ぶりにも注目しましたが、以下に見たままの印象を記します。
 出発を待って待機中の列機のなかでは、スパン18mとひときわ目立つ長い翼を持ってはいますが、特に翼面積が大きそうでもなく、大型機という印象は受けません。しかし、何といってもアスペクト比28と細長い翼が異色です。 中央翼根部の翼弦長が目測では1m足らず、翼端部に至っては約25cmとラジコン機なみの細さです。そして驚くのは翼断面の薄いこと。翼厚は20%以上ぐらいの知識しか持合わせない小生には、この思い切った薄翼は驚異でした。この細長い薄翼にして最高速は280km/時とのことで、フラッターは起しませんかとの小生の問いに、それは大丈夫というのが石渡教官の答えでした。翼材料はカーボンとケブラーの混合で、翼内部はまっ黒だとのこと。
 最近はディスカス型もウィングレットタイプ1色に揃ってしまいましたが、このLS−8型にも立派な翼端板がついています。小生はロングスパン機のウィングレット効果にはそれほど信を置いていないのですが、パイロットである選手たちにこの点を尋ねると、効果はよく分からないというのが大方の答えでした。なかでひとりの学生から、テルミック中の急バンク旋回時に感じが違うようだという感想がきけました。このことを石渡利明教官にただしますと、揚力係数を大きくとる急旋回時には誘導抵抗も大きいので、それはあるんじゃないか、直進滑空時の効果については分からないと、そういう話です。翼端ウィングレットは、着脱自在で、両用に使えるようです。

 さて、滑空比48というLS−8型機の実際の飛行ぶりについてです。この日パイロットの芳賀クンは1回だけ成功飛行を行なって、そのあと機体を片づけてトライをやめてしまったので、1回の飛行を見ただけですが、強風をついての前進滑空では、ナルホドと思わせるものがありました。向かい風滑空では、滑空性能が悪いとどんどん高度が落ちてしまいますが、この機はさすがに高度を落しません。それで小生が、こういう高性能機が増えてくると、競技が楽しみですねと、石渡教官に声をかけたところ、しぶい顔の石渡氏から意外な答が返ってきました。技能の競技が本来なのに、機材の競技になっては、この後競技の正常な運営に支障をきたしますと。小生、部外者の気楽さから、アサハカなことを言ったと、すぐ反省しました。そう言われれば、滑空比30を超えそうかどうかという機体が、ずいぶんと参加しているのです。LS−8型の芳賀クンが、今回あまり勝ち過ぎるようだと、次回からはハンデ戦も考えに入れなければ、というお話でした。芳賀クンは今回の競技では遠慮したのかどうか、優勝はなくて、3位か4位に終わったようです。
 「全日本グライダー競技選手権大会」の報告は以上で終わりますが、滑空比48ぐらいで驚いてはいけないと、石渡教官に言われてました。正確なメモを取らなかったので、機種も諸元もあやふやですが、スパン26m、滑空比52とかいう機体が1機、日本のどこかに入っているという話です。そこに一人の学生が話しに割り込んできて、ドイツでは今、スパン30m以上、滑空比60以上という超高性能機を開発中なんだと。日本は技術はあるんだけれども採算が合わないためにやれず、いま実機グライダーではドイツの天下で、製作コストの安いポーランドが続いているのだそうです。

第9章【“ダイナミックソアリング”通説への疑問
 滑空の話ばかり続きましたが、空を飛ぶものなら何でも好きな小生は、もちろんエンジン付きの本物の飛行機も好きです。戦闘機好きだった少年時代みたいには、いま軍用機マニアではありませんが、実用技術の粋を集めた大型旅客機には、また別の関心をもっています。
 しかし、鳥でもない人間が空を飛ぼうとするなんて、神を恐れぬ所業ではあるまいかという疑心はどこかにありまして、300トンもの金属のカタマリが空を飛ぶなんてあれはきっと何かの間違いだと、そう固く信じています。
 ま、間違いでもいいから、せめて上手に間違い続けてくれよと、いつもそう願っている飛行機好きですが、たまには大型旅客機の離陸上昇シーンが見たくて、東京湾の人口の島、京浜島に出かけたりもします。小生がいくら飛行機好きでも、この道の先達には及びません。人から聞いたか、何かで読んで仄聞している故木村秀政教授の話。
 何かの所用で関西方面に出掛けようという時、同行の側近者に、
 「先生、今日は新幹線で行きましょう」 といわれて木村センセイ、
 「ナニ、新幹線、キミあんな危ないものに乗れますか」
と仰せられたという。木村秀政センセイ(当時は帝大助教授)は、模型ヒコーキ少年時代の小生の師(心の師ですね)でありまして、この連載が続くようなら、また触れさせていただくことがあろうかと考えます。

 横道にそれましたが、またあほうどりの話に戻ります。
 滑空得意な鳥でも、あほうどりとトンビなどのワシ・タカ類では、飛翔様式がまるで違います。あほうどりは上昇気流をとらえて、輪をえがいて上昇することはしませんし、ワシ・タカ類は海面上を(あるいは地表を)舐めるように低く滑空するなんてことはしません。両者は海鳥と陸鳥という違いのほかに、飛行体としての機能が違うように作られていると思われます。小生はどちらの鳥の滑空を見るのも好きですが、どちらの鳥の滑空にも疑問に思うところがあって、その解答は自分で考えても分らず、本にも書いてなく、まして、分っていそうな人に訊くこともできません。それで長いあいだモヤモヤして精神衛生上にも悪いので、思い切ってここに書くことにします。

第10章【あほうどりは何かやっている筈だ】
 第1の疑問は、“ダイナミック・ソアリング”と呼ばれる、あほうどり独特の滑空様式の解釈についての疑問です。“ダイナミック・ソアリング”については、あほうどりを扱った大概の記事にはオマケとしてついていて、たぶん原典は欧米の学術書だと思われますが、どの本にも原典まるごとコピーのように書かれている、解釈の仕方に小生は納得出来ません。あほうどりは、英語のSの字を崩したような軌跡を画いて、海面上を舐めるように滑空しますが、それが“ダイナミック・ソアリング”で、海面上の波頭と波頭のあいだに出来る空気の粗密の差を利用して、まったくエネルギーを消費せずに滑空を続けていられるのだ、という解釈がそれです。小生はあほうどりの滑空様式を“ダイナミック・ソアリング”と呼ぶのには何の異論もありませんが、エネルギーを使わずに、というところに異論があります。ものの本には、“ダイナミック・ソアリング”が出来るのは、あほうどりとグンカンドリぐらいだとかかれていますが、いくらあほうどりが超絶的な滑空能力の持ち主でも、エネルギーなしにだなんて、そんな永久運動じみたことは不可能だと考えています。あほうどりは、人間の眼にはそうとは見えないけれども、羽ばたき?に替わる、何かをやっている。つまり、なにかしら巧妙で効率的なエネルギーの放出を行なっている、そうみています。“ダイナミック・ソアリング”の原典書らしいものには、もっともらしい空力理論でハクづけされていますが、どうも小生はこの手の理論を信用する気になれません。それよりも、そんなことが可能かどうか、実験してみたらどうかと考えます。現在の高性能ラジコングライダーなら、滑空性能はあほうどりと同等か、もしかしたら超えている筈だから、ラジコンの操縦名人に頼んで、海面上で験してみたらいい。海面上ではイヤだというのなら、風わたる稲田でも麦畑でもいいのではないか。もしかしたら、小生のほうが間違っているのかも知れませんが、以上が長いあいだ抱きつづけている“ダイナミック・ソアリング”についての疑問です。実証のない理論や通説は、そのまま信じたくない、それが小生の基本的な姿勢です。

第11章【トンビの翼端、風切羽根がわからない】
 日当たりの良い大川の川べりで、草地に寝ころんで輪を画いて上昇するトンビの滑空を眺めるなんてのも、小生の快楽のひとつですが、トンビの滑空についてもわからないことがあります。八ツ手の葉っぱのように開いた、あの翼端は何なんだ、どういう効果があるんだというギモンです。あほうどりやかもめのような海鳥は、翼端がきれいな形にすぼまっていますが、陸鳥であるワシ・タカ類は、大かたは翼端の風切り羽根がバラバラに開いています。ワシ・タカ類も滑空には自信がある鳥で、よくよくやむを得ない場合以外は羽根を羽ばたく?ことをイヤがりますが、滑空が特異なように進化した鳥なら、翼端形状にはそれなりの空力的な理由がある筈で、どういう仕組みになっていて、どういう空力的機能を果しているのか、それが知りたいと、ずっとそう思い続けてきました。もしそれが有効なら、模型ヒコーキにも利用しない手はないと、そう考えているからです。ワシ・タカ類の多くはあほうどりと違って幅広の縦横比の小さい翼で、それだけに大した滑空比性能ではないと思われますが、あの独特の翼端形状にはもしかしたら、大きな誘導抵抗を削減するウィングレット効果があるんではないか。そんな想像をしてみたりもするんですが、さてどうですか。下手に模型ヒコーキで験してみたら、メチャクチャな結果になりそうで、敢えてやってみる勇気はありませんが、何事であれ自然界の物事には神の手が働いて、小賢しい人智の及びがたい神秘がかくされているように思われます。あほうどりと違いトンビの滑空は、いつでもどこでも見られますので、似たような感想をお持ちの方が居られるかも分りません。なにかの解答をお持ちの方、ご教示ねがえたら幸いです。(この項・完)



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