INDEX
次回の記録会について
石井氏の功労賞
ランチャーズ合宿の報告
ランチャーズサロン・新エンジンの新規格
7月記録会の結果・HLGとPLG
HLG「民主主義号」
* 8月ランチャーズ記録会は20日(日)HLG、PLGともグリーンパークで「ちびた号」大会
早いもので、もうすぐ夏も終わり、来月は大宮田んぼの季節になります。そろそろアメリカでの世界選に向けて練習にも力を入れる時期です。私事ですが今年は特に力が入らず困っています。ミニスカートの飛行機なら別ですかねー。
* 石井さんへの功労賞について
長年に渡たるFF界特にランチャーズ・HLGに関して、技術的な発展貢献された石井英夫氏の功績に対して、表彰をしようと言う意見が多数寄せられました。そこでランチャーズとしてささやかながら、粗品を進呈して感謝の意を表すこととしました。そこで7月16日の競技会の後、出口製作所のF1G用のバリアブルモントリオールと胴体材料1式を差し上げました。但し、バリアブルプロペラの記事を書くことを条件としました。素晴らしい機体と記事をお待ちしています。
* ランチャーズ合宿の報告
7月29、30日、茨城県櫻川甘田と千葉ニュータウンで、ランチャーズ合宿を強行しました。
参加者は13名でしたが、まとまりの良い合宿でした。29日朝は飛行機が飛ばせましたが、しだいに風が強くなってダベリングに移行、昼頃になって出口さん、金川さんが顔を出してくれました。
あくる日は桜川と千葉ニュータウンに別れて、飛ばしに行きましたが早朝から風が強く,全員勉強会になりました。以下はそのときの話題の中から。
1.金川さんの滞空記録挑戦機
カーボン翼のスパン3.4m、翼面積130d2 、双胴、60ccのグロー単発エンジン、重量はフル装備(燃料満タンで)5Kg以下の機体で完成間近。この機体を無着陸で12時間以上飛ばし続けると日本記録、38時間以上飛ばすと世界記録だそうで、今夏挑戦したいとのこと。
この記録挑戦での秘訣は、エンジンが止まらないことでそうで、これを38時間以上回し続けることができるとほぼ成功と言えるそうです。グローエンジンは低燃費で回すと止まりやすいので、プラグを暖める発電機の取り付け等様々な工夫がしてあるようです。燃料はなんと3リッターも搭載して挑戦するようです。又、操縦性よりは、飛行安定性が重要なのでラジコン機と言うよりもFF機に近く、しかし、ほどよい円周の周回飛行を長時間させるには体力と気力が必要です。
応援部隊は東野夫妻他で、複数のメンバーで生活援助をしながら、櫻川で記録に挑戦するそうです。極端な省エネ運転、滞空時間確認の立会人、長時間の連続操縦、それを支えるスタッフ等考えるだけでも大変そうです。実行の日にちが決まったら応援に行きましょう。
2.木引氏の復活
KFCの木引さんが今年から関東に当分定住するようです。飛行機が無いと生きて行けない種族の常で、暇があると空を眺めてそわそわ。ランチャーズに顔を出したりで、今回合宿にも出席してくれました。当分関東で我々と遊んでくれそうです。氏の専門はF1Cですが、機体も一新してカーボン主翼になりました。強敵現るで今年からは関東勢の圧勝は困難となるでしょう。HLGの記録会出席も期待できそうです(木引さんも関東勢?)。
3.相澤さんの復活
相澤さんが10年振りに復活の気配です。合宿で1年ぶりのランチングフォームを披露。昔ほどのパワーはなくなりましたが、水平投げは健在でまだまだやれそうです。
新作のHLGを3機持参。この機体は割と小型のテキサス風で、現在主流の大型機ではないところがまた良い。水平に飛び出して途中からグーンとスクリューコークで上昇するHLGは、このところ見ないパターンです。サーマル読みも一味違って変なときに投げるので混乱の元ですが。
年内に優勝出来るかどうか注目です。又,今年の日本選手権の競技委員長もやってもらうので、ごまもすって、機嫌良く頑張ってもらわなくっちゃ。
* ランチャーズ・サロン
1.新エンジンによる新種目FF機の提案(1)
FFに使える新しい機構の動力は無いかと考えいたところ,浅沼さんが小型の空気エンジン機をランチャーズの合宿に持ってきました。ハイパワーで30秒、惰性で1分程回るエンジン付で、キットのままでは1分飛ばすのは大変むつかしそうで気に入りました。そこで早速これを使っての記録会は出来ないものかと考えてみました。
このキット(エンジン)の入手方法ですが、1機分空気入れ付きで1,100円てす。この品は「オリンピック」のバーゲンで売っていたそうで、浅沼さんが20機確保してくれています。但し、平尾と出口さんが4機買ったので残りは16機です。まず競技規定の提案から
1.プロペラ、エンジン、及びエアータンクの改良は不可とする。
例えば、プロペラを熱で暖めてピッチを上げる等、エンジンをばらしての整備も不可。エアタンクの改造補強は不可。ようするにキットのエンジン周りはいじらない方針です。
2.機体の制限。全翼面積は7dm2 以下、その他は自由である。
キットのままではテールボリューム不足で、飛行安定が悪い。又、プロペラの回転が落ちてくるとストンと落ちて滑空しない。そこで翼面積を大きくして滑空できるようにする。但し、HLGと張り合うために翼面積も似たようなサイズとすると、7dm2が適当かと考えました。その他機体の設計は自由とする。翼面加重はエンジン一式で50gなので、完成重量では14g/dm2
程度と考えます。
3.その他
プロペラのダウンスラストは−5度、サイドスラストは付いてなく機体は直線上に上昇する。今回の飛行機の製作では、ダウンスラストとサイドスラストを付ける「仕掛け」を考える必要があります。
もっとも簡単な機体はHLGの様な作りで、エンジンの取り付けはピストンの後部1カ所でやる方法です。そうすると簡単にスラストの調整が出来すま。エンジンの外観図を以下に示します(参考までに)。
4.この競技は2分競技とする。
キットのままでは,余程上手にサーマルに入れないと2分は飛びそうにありません。そこで滑空性能を上げる方法としての翼面積を増やしましたが、どれくらい飛ぶのか解っていません。しかし、飛ばなければ飛ばないほど良いと考えます。機体設計につしては次号発表
* 2000年ランチャーズ・PLG・7月記録会報告
佐藤幸男
この日は猛暑を除けば(除けないが!)良いコンディションでしたが、記録は低調でした。
結果はPLGを始めて1年目で、100機以上製作して頑張った乙川さんが優勝、2位は新作V尾翼の機体で調整不足ながらグライドでかせいだ壇上さん、3位はレンタル機の馬場さん、4位は西原さん、5位の戸谷さんはスチレンの主翼を補強した新作?でしたが、主翼の強度不足で打上げに苦労していました。最下位は無尾翼機の佐藤でした。
次回は8月20日グリーンパークで、ちびた号(HLG/PLG)大会です。
追記1:佐藤さんありがとうございました。今後も続けて観戦記事をお願いします。
2:計時はしませんでしたが瀬谷のPLGはなかなかのもので、見事な上昇で60秒ペースの滑空
でした。上昇高度をかせぐためか全体に小型化しているようで、その分滑空性能が悪く、気流
が良くないと見る見る降りて来ます。
PLG・7月 45秒MAX10投中5投 2000年7月16日 グリーンパーク・快晴・9〜12時・風1m NO 氏 名 1R 2 3 4 5 6 7 8 9 10 F1 F2 合 計 1 乙 川 17 25 37 26 45 45 22 31 37 45 209 2 壇 上 8 7 33 29 45 45 37 29 35 27 195 3 番 場 31 28 45 15 21 20 20 33 27 40 177 4 西 原 19 23 35 20 12 5 22 30 17 45 155 5 戸 谷 2 45 20 10 16 26 28 23 21 28 150 6 佐 藤 20 5 26 42 25 23 16 14 23 16 139
* 2000年ランチャーズ・HLG・7月記録会報告
今期2度目の瀬谷公園での記録会は16名の参加で定刻通り行いました。いつもと違って海軍通りに沿った弱い南風で、発効地点に少しとまどいました。大型機の60秒MAXだから全員楽勝のはずなのですが、今回もオールMAXは優勝した井村選手唯一人。ついで池田、加藤の両選手−19秒の同一タイムで、ジャンケンの結果2位は池田選手、3位は加藤選手となりました。
両名とも前半にあと1個MAXをとっておけば3人でフライオフとなったところですが、ツオイ井村選手は前半から5投中4MAXと、先行逃げ切りのの形。それに対して前半で調整しながら、後半に5MAXをねらう方法は、迫力がありますが安定した成績は残りません。一同反省。
瀬谷の星、富谷選手は私用で競技開始から30分位で10投して退散。期待の若手浜口選手は7投目で肩を痛めてリタイヤ。本日の注目は石井先生の新作機で参加の平井選手で、結果は200秒アップし今後の練習次第で上位進出ありですね。
参加2度目の森田選手は10投は初体験で、10投目はMAXをだし196秒はすごい。がこれは飛行機を製作した小川選手を誉めるべきでしょう。いずれにしても実践と理論の一致が石井先生の持論ですから、彼にはぜひ大宮たんぼの記録会には参加してほしいと思いますが、時間的にどうなのだろう。今日は石井先生や平尾さんはじめ良き先輩?に会えて良かったですね。
次回はちびた号大会です。グリーンパークは打倒・岡田選手です。
瀬谷での記録会も早いもので今回で今年最後になりました。相当な高温ではありましたが風も無く記録会としては好条件でした。但し、風があちこちと変わり最終的には北側の広場で発航となりました。この日のサーマルは易しそうで難しく、結局パーファクトは1人。この原因はやや狭い感じのする瀬谷の環境がこうさせたのかもしれません。
HLG・7月 60秒MAX10投中5投 2000年7月16日 瀬谷広場・晴れ・9〜12時・風0〜2m NO 氏 名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計 −計 機種 1 井 村 40 60 60 60 60 43 57 38 60 300 2 池 田 60 9 32 49 37 8 60 52 4 60 281 3 加 藤 36 35 60 31 40 60 60 60 41 41 281 4 吉 田 52 36 24 60 53 53 60 39 31 37 278 5 小 川 34 18 46 33 55 60 49 60 19 27 270 6 宮 辺 35 21 5 60 32 37 60 13 40 18 232 7 富 谷 36 51 2 55 21 23 24 30 24 60 232 8 平 岩 42 39 24 30 37 31 46 35 47 6 211 9 平 井 34 40 20 18 29 33 21 34 50 45 203 10 森 田 4 28 5 38 35 5 28 35 28 60 196 11 古 矢 12 3 17 21 57 6 32 18 21 60 191 12 岡 田 4 5 42 25 29 34 30 15 32 24 167 13 城 田 29 31 7 34 21 35 7 27 31 4 160 14 土 肥 27 16 26 39 26 40 20 1 3 - 158 15 浜 口 35 29 35 12 27 17 3 143 16 平 尾 24 4 4 14 6 52
* HLG「民主主義の精神号」
ひさしぶりにHLGの図面を転載します。群馬の田村さんより頂いた資料で「フライングモデル」 2000年6月号の記事からです。機体名称は「民主主義の精神」となっていますが、この機体の誕生が1989年のベルリンの壁崩壊の年にちなんでの銘々とのことです。
図面を見て外形やその他がやたらと古矢機に似ているのが気になります。例えば主翼の平面型や指かけの形状、胴体の形状等類似点が多くあります。但し、氏独特のフラップ翼ではなくふつうのHLG翼ですし、テールモーメントは古矢さんのより長めです。古矢さんがアメリカ遠征に行って機体をばらまいてから5年は経っているので、古矢機のモディファイとも思えるし、逆に古矢さんが過去の資料を参考にして現在の機体が出来たのか興味のあるところです。そこで本人に確認したところ、この図面を参考に作ったとのことで、似ているわけです。
前置きはそのくらいにして、機体の諸原を説明しますと、現在の大型化した機体と比べると小型で、スパン527mm、胴長522mm、機体重量30gとなっています。
本機の特色についての解説の一部の引用をしますと、翼型の平面型に特色があり、翼端に張り出し部分があります。これが端部の補強になると同時に、この張り出しがコードとスパンを伸ばしたような効果があるとしています。指かけは普通の場合の反対側に付いていて、この位置だと滑空に入るときに有効に働くとしています(うそ!)。又、外国ではめずらしい(ゴールトラッシュ以外では初めて見た)主翼ホップアップ形式ですが、細かい所の作りその他は日本式の方が優れています。上反角は非常に少な目で、室内機に近い感じです。全体として作りやすい機体だと思います。
余談ですが、井村機はあまりにも合理的な設計ですきがないので、気楽に作るとすればはこんな機体も良いのでは。
古矢機とどちらが飛ぶか。図面別添