◎ 名前:金川
◎ 作成日:2010.8.17(火) 17:02, 180.2.238.88

  大草原で模型飛行機を飛ばしました     以前内容以後内容    


子供模型飛行機教室とモンゴルカップ

 今回の2010年モンゴルカップには吉岡さんと私が参加しました。私は先発隊として4日に現地入りし、モンゴルの子供たちのために「子供模型飛行機教室」をモンゴル模型協会と協力して開催しました。日本でもベテラン指導員が付いてやっと開催できるこの教室ですが、前日に10名の高校生に作り方と飛ばし方を教え、当日は2名ずつの学生が指導員となって50名(5グループ)の子供たちに教えました。ハンドランチやF1Hをやっている学生ですので少しは楽でしたが、やはりベテランの指導員というわけではないので、講師役の私にものすごいプレッシャーがかかります。教室は想像以上に大がかりなもので、開会式には来賓として、日蒙友好協会の方や在モンゴル日本大使館の方々も来られました。前日にはメディアを集めて記者会見まで開かれるありさまで、30分のテレビ番組も作られモンゴルで放送されるそうです。モンゴルの小学生が模型飛行機を飛ばすことが非常に珍しいと言うことで、大がかりな教室となったようです。そのためのスポンサー探しが必要ですが、40近い企業にかけ合ってやっとスポンサーを見つけたとか。その全てをガンゾリグさんの奥さんがやったとのことで、その行動力には驚くばかりです。子供たちが作った飛行機を車で30分ほどのところの(距離は近いのですが街中の車の渋滞が激しいために移動に時間がかかった)草原で思いっきり飛ばして競技をしました。どこまで飛んで行っても大丈夫な広い草原で、子供たちは思いっきり飛ばしました。子供たちのうれしそうな顔を見て、苦労が報われた感じでした。

 肝心のモンゴルカップはどうだったのか?との答えは「全くダメでした」の一言です。競技から離れてブランクがあったことと、教室の開催のことで頭がいっぱいで準備・練習不足の一語に尽きます。現地でタイマーが2個もトラブルを起こしてしまったことや、高地でエンジンが良く回らないために上昇パターンが全く決まらず、練習用の燃料も十分に手に入らず、練習日に風が強くほとんど練習が出来なくぶっつけ本番といった感じでした。天候もめまぐるしく変化し、強風、通り雨、雷雲発生による雷による競技中断、強烈な日差しの日中と反対に早朝の冬のような寒さ(6〜7度の気温)、さらに雨と風が吹いてダウンジャケットが必要なくらいの天気など、想像を超える気象の変化に悩まされました。こんな中で吉岡さんはF1Hで3位、そして私はF1Cは全く振るわず、7選手中4位という結果でした。F1Jも1機だけ持って行きましたが、たったの2名の参加選手で1位でしたが威張れる成績ではありません。ソ連時代に作られた軍の基地が近くにあり、競技当日も上空にわざわざ飛来してくるためとんでもないことが起こりました。大型軍用ヘリから吹き降ろされるダウンウオッシュで、あれよあれよという間に機体が高度を下げ、強烈な下降気流に入ったのと同じ状態になりました。こんな経験はめったにあるものではありません。

 今回の参加で、モンゴル選手のフリーフライトに対する意気込みや結束力は素晴らしいと感じました。特にF1Aは選手も多く、パワーのある若手選手はこれからどんどん力をつけるでしょう。モンゴルには「模型屋さん」はないそうで、F1Cの燃料も自分達で全部作るそうです。模型を取り巻く条件は良くない中でも、広大な大草原で思いっきり飛ばせて練習が出来るという強みがあります。世界選手権開催は今すぐには無理としても、きっと近いうちにアジアで最初のフリーフライトワールドカップ競技を開催するでしょう。モンゴルの模型組織は日本に比べれば小さいですが、その実力は持っていると実感した今回のモンゴル大会参加でした。

 モンゴルカップの詳細な成績は日本模型航空連盟のホームページの「リンク」→「各国の公式サイト」→「モンゴル」でチェックしてください。


 
                             

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