◎返事対象記事⇒  大草原で模型飛行機を飛ばしました(金川)


 
◎ 名前:金川
◎ 作成日:2010.8.19(木) 17:34, 180.2.238.88

  草原のチェロ     以前内容以後内容    


 今回のモンゴルカップでの1枚の写真を紹介します。練習日に大草原のフィールドに行ってみましたが、快晴ですが強風で飛行機は飛ばせません。360度ぐるっーと見渡せば、はるか彼方に、なだらかな起伏に続く丘が見えます。近いように見えてもかなりの距離があり、風の音だけが聞こえます。遠くに見える馬や牛の群れ。止まっているように見えますが、時間が経てば僅かに動いています。

 こんな大草原の風景の中に、はるか彼方に何やら動くものが見えます。少しずつこちらに近づいてくるようで、双眼鏡で見れば数人が歩いています。モンゴルカップに参加する選手ではないのか?と思って彼らが来るのを待ちました。若者が両手にいっぱい荷物を持って歩いて来たのです。どこから来たのかと聞けば、はるか向こうのゲルから歩いて来たとのこと。ウランバートルから前日に来てゲルに泊まったとのこと。大会の間はテントを張ってキャンプを楽しむつもりのようです。そういえばモンゴルの学校の生徒の中には遊牧民の子どももいて、ふだんは寮に入っているが、夏休みになると自分の家に帰る子どももいるとか。沢山のカップラーメンをはじめとする食料と水、そしてガスボンベのコンロとテント。そんな荷物の中にF1Hが入ったガン箱もあり、ハンドランチグライダーもありました。

 荷物の中にギターのケースのようなものを発見!「馬頭琴か?」と聞けば「そうだ」との答え。若者がギターをケースに入れて持ち歩くように、彼らは馬頭琴をこの草原の真ん中で弾くためにわざわざ持って来ていたのです。通訳を介して「弾いてくれないか?」とお願いしたところ、椅子が欲しいとのこと。そこで吉岡さんが持っていた飛行機用の工具が入る「椅子付きリュック」に座ってもらって、即興の演奏が始まりました。

 モンゴルカップの開会式でもモンゴルの民族音楽である馬頭琴の演奏があり、ウランバートル市内のホールでもプロの奏者の演奏も聞きましたが、広い草原の真ん中で、モンゴルの若者が奏でる哀愁を帯びた馬頭琴の音色が一番心に残りました。まさに草原のチェロでした。