◎ 名前:八雲
◎ 作成日:2010.5.21(金) 06:48, 180.2.226.122

  2010年ジュニアフリーフライト世界選手権     以前内容以後内容    

 8月1日〜7日まで、ルーマニアで2010年のジュニアフリーフライト世界選手権が開催されます。
ジュニア世界選手権ということで我々日本では馴染みがありませんが、お隣の韓国は国を挙げて青少年の模型飛行機活動に力を入れていますので、当然今回も代表選手をフルエントリーさせるようです。現在のところエントリーしているのは10カ国(チェコ、フランス、ドイツ、韓国、ラトビア、スロベニア、スウェーデン、スロバキア、アメリカ、ルーマニア)で、アジアから唯一の参加国です。
http://www.frmd.ro/Fai%20Events/2010/salonta%202.htm

 韓国の模型飛行機の青少年に対する普及活動はかなり活発です。それは教育の一環として取り組んでいるためで、日本とは大違いです。曲技とかヘリなどのラジコン製品、競技の面では日本が世界でもトップクラスですが、システム的に取り組んだ模型普及活動は行なっていません。組織的なものとしては、かろうじて「子ども模型飛行機教室」が日本航空協会、模型航空連盟、模型業界団体が協力して開催されていますが、韓国のように、「文部省」が教育の一環として行なっているのに比べ、「ヒト・モノ・カネ」のかけ方が非常に違い、見劣りがします。韓国のやり方が全ての面で良いのかというといろいろ意見もあるでしょうが、現在の模型飛行機については全てにおいて韓国よりも勝っていますが、いずれ追い抜かれてしまう日も近いのではないでしょうか。

 ジュニア選手の選抜大会を行い、選ばれた上位3選手(F1A、F1B、選手)には世界選手権で戦える機体(高性能な機体4機、720万ウオン相当=約55万円)が与えられると、ホームページに書かれています。
http://www.k-ama.org/sub.asp?pagecode=m04s01&b_idx=521&vmode=view&bs_code=board01&

 選抜大会には自分の機体(例えば選手は韓国メーカーWOOJIN CRAFT社が売り出しているF1AやF1Bの機体)で出場し、好成績の「やる気」と「素質」ある子どもには全面的なバックアップをし、世界選手権で勝てる「高性能機」を与えるのです。猛特訓をして機体をものにして大会に臨めば好成績も得られるはず。国際大会で良い成績を上げて、知名度を上げていただきたいという国家戦略なのです。オリンピックでの韓国のメダル獲得数には驚きますが、模型飛行機の世界でも、子ども達から育て上げて、5年、10年先を見据えて取り組んでいることに、模型飛行機をやっている者として羨ましいやら、驚くやら、です。国を挙げての取り組みですから、歴史もあり伝統的に強い欧米のジュニア選手を打ち負かすのはもうすぐかもしれません。

 家電メーカーなどもどんどん韓国に追い抜かれてしまう日本ですが、模型飛行機の分野でも、青少年に力を入れて行く韓国を頭として、アジアの国々に追い抜かれてしまうのではないでしょうか。