◎ 名前:鷲見 (sumi@zam.att.ne.jp)
◎ 作成日:2003.9.1(月) 06:57, 165.76.117.110
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 ハンガリーFF世界選手権報告２（F1B）  
こんにちは。鷲見です。
引き続き、2003年度フリーフライト世界選手権大会の報告をさせていただきます。
F1B個人成績（96名参加）
1位 Stepan Stefanchuk UKR 1260 + 120e + 300 + 420 + 333
2位 Yang Feng 中国 1260 + 120e + 300 + 420 + 270
3位 中田 光恭 日本 1260 + 120e + 300 + 420 + 259
27位 岩田 光夫 日本 1260 + 120e + 300 + 200
86位 津田 晃英 日本 21 240 240 180 180 180 180 1101
チーム成績（35カ国参加）
合計 個人順位
1 ウクライナ 3780 1 13 18
2 スウェーデン 3780 14 22 39
3 ハンガリー 3780 8 23 49
20 日本 3621 3 27 86
F1B競技当日も前日のF1A競技日と同様に、朝から雨が降っていました。
今大会の競技会場は現地の国立公園に属するエリアで、その環境保護のために
この場所で飛行機を飛ばせる期間を限定していたり、車やオートバイの
フィールド内への乗り入れを禁止するといった制限が行われていました。
そのため、各選手は駐車場からスタート地点までの1kmほどの距離を歩いて、
ガン箱や道具類、椅子、水や食料を運ばなければなりませんでした。
さらに、傘も何本か用意したことで荷物が多くなったことに加え、
昨日からの雨でフィールドの地面が所々ぬかるんで滑りやすくなっているなど、
チームの荷物運びは結構大変なものでしたが、皆で協力しながら
徒歩で荷物を運びました。
競技の第1ラウンドは8時開始の予定でしたが、開始時間が近づいても
まだ雨が降り続いていました。結局、第1ラウンドは8時30分から、
3分マックスで開始されました。3分マックスとなったのは、おそらく
視界が良くないという判断がされたのではないかと思います。
第1ラウンドが開始されしばらくすると、雨も上がりました。そして、
第2ラウンド開始の約15分ほど前に、次のラウンドは4分マックスで行なう
とのアナウンスがされました。また、続く第3ラウンドの直前にも、
次のラウンドは4分マックスで行なうとのアナウンスがされました。
これまでの世界選手権では、今回のように途中のラウンドのマックスタイムが
変則的に変わることはありませんでしたので、私としても選手の方々に
マックスタイムの変更を正確に伝えるために、アナウンスを注意深く聞き、
計時員にもラウンドの前にマックスタイムを確認するようにしていました。
このようなマックスタイムの変更はその都度状況を見てジュリーが判断し、
その指示に基づいて主催者がアナウンスを行っていたようですが、
ややこしいということで多少不満の声もあったようです。
しかし、今後は、状況によっては今回のように途中のラウンドのマックスタイムが
変更されることもある、ということをチームマネージャーは熟知し、注意しておく
必要があると思います。
津田さんは第1ラウンド、VITのトラブルでしょうか、発航した機体が次第に
機首を下げ、そのまま接地し、惜しくも21秒となりました。
このときは、計時員もさすがに申し訳なさそうな表情をしていました。
しかし、津田さんは第1ラウンドのアクシデントにめげることなく、キッチリと
以降のラウンドを全てマックスでそろえられたのはとても立派でした。
岩田さんは、ゴムを巻き終われば、出来るだけ時間を置かずに発航されていたようです。
そのため、ご自分のスタートのときには、ワインダーを機体にセットして
いつでもゴム巻きを開始できる状態で他の選手の様子をうかがっておられました。
そして、サーマルの状況が良いと判断するとすばやくゴムを巻き終え、
スタート地点に行って、キリキリと追い巻きをしながら発航タイミングをうかがい、
良いサーマルが来たと判断するとすばやくタイマーに合図し、いつもの掛声と共に
力強く機体を投げ上げておられました。
途中、思ったより到達高度が足りず、大丈夫かなと思われるラウンドもありましたが、
順調にマックスを重ね、フライオフに残られました。
中田さんは岩田さんとは逆に、自分の順番が来れば先にゴムを巻き終え、発航地点で
じっくりと、サーマルの状況や他の機体の様子をうかがっておられました。
特に第4ラウンドでは、すっかり天候が回復し、サーマル発生の間隔も長くなってきたようで、
サーマルが良くない状態も同じように長く続いていたため、スタート地点で
20分以上も待っておられました。後でみるとやはりこのラウンドは難しかったようで、
多くの選手がマックスを落としていたようでした。
また中田さんは、発航直後にプロペラがスタートせず、そのまま接地したラウンドが
あったようですが（私の記憶違いならゴメンナサイ）、それでも終始落ち着いた様子で、
ご自分のお気に入りのモデルを全ラウンドで一貫して飛ばしておられました。
結局、中田さんと岩田さんがフライオフに残られ、我々はお二人のスタートポールが
発表されるのを今か今かと待ちましたが、フライオフに必要な計時員の人数が
なかなか集まらず、各チームのマネージャーに計時員を出して欲しいなど
再三にわたって主催者が各参加チームに呼びかけ、ようやく計時員の人数が集まり、
フライオフのスタートポールの抽選と発表が行われました。
その間に我々日本チームは、回収の方々に一旦ピットに戻って頂き、
中田さん・岩田さんの監視・回収の体制について打合せをしました。
今回の日本チームは回収を選手だけで行い、またすべて自分たちが徒歩で
回収をおこなっていましたので、マックスタイムが長くなるにつれ
監視・機体の回収はだんだんと重労働になってきました。
それでも全員頑張って、フライオフに残った選手のバックアップに努めました。
特にF1Cの選手の皆さんには、翌日競技があるにもかかわらず無理をお願いしてしまい、
大変申し訳なかったと思っています。
フライオフの最終ラウンドでは、中田さんが前の7分ラウンドで飛ばした機体の回収に
時間が掛かり、おまけにスタート地点が風上に移動することになったため、
前に飛ばした機体が中田さんの手元に戻るのほぼ無理と考え、中田さんは
すでに組んであった予備機を持ってフライオフのスタート地点に移動しました。
またこのときは、この一機以外に予備の機体を用意する時間が無く、
もしゴムが切れたらもう飛ばす機体は無い、という状況でした。
最終フライオフの開始時間が近づき、中田さんが機体をエントリしたところに、
なんと、岩田さんが息を切らせながら前のラウンドで中田さんが飛ばした機体を
持って現れました。チームの皆さんが、回収した機体をリレーで遠く離れた
スタート地点まで走って届けて頂いたおかげで、ギリギリなんとか
フライオフの開始時間に間に合いました。
中田さんは急いでゴムを交換し、機体の変更をタイマーに告げました。
スタンドに一番機をセットし、ゴム巻きの準備が出来たところでフライオフの
最終ラウンドが開始されました。中田さんは無事ゴムを巻き終え、
これまでのラウンドと少しも変わらない様子でスタート地点に立ち、
タイマーに合図をすると機体を投げ上げました。
機体は急角度で上昇し、ギャラリーからは拍手が起き、中田さんは
両手を軽く上げてそれに答えておられました。
最終フライオフでは、どの機体も、双眼鏡でも途中で機体を確認出来なくなり、
途中で計時を打ち切っていたようでした。周囲はまだ明るかったのですが、
実際にはかなり視界が悪くなっていたようでした。中田選手の機体も、計時員が
計時を打ち切ったときにはまだ機体は飛行を続けていました。
チームとして高性能の双眼鏡を準備し、計時員にそれを使わせるようにすれば
良かったのですが、そこまでの対応が出来なかったことで、中田さんには
大変申し訳ない思いです。
結果として、中田さんはF1Bで3位に入られ、見事表彰台に上がられました。
しかしこれは、中田さんの実力が発揮されたことに加え、チーム全員の
バックアップによって勝ち得た結果だと言えると思います。
(写真は、F1B岩田さんの練習風景です。)
◆ランチャーズ − すげー！ 世界選手権、伝わってきました。鷲見さんありがとうございます。
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◆2007-8-3 18:40:57 72.21.34.26 fqijjk − fqijjk
◆2007-9-26 17:2:3 206.161.120.2 Ok-er − Hello
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