◎ 名前:趣味際人
◎ 作成日:2012.2.12(日) 19:45

  FF上昇高度競技     以前内容以後内容    

筆者は数年前にレーザー距離計と傾斜計を組み合わせて、模型飛行機の高度測定器を作りました。
レーザー距離計はボタンを押すとそのときにビームが当たっている物体の距離を測定して表示します。そのときの仰角がわかれば、(距離×sin仰角)で当該物体(模型飛行機)の高度が計算できます。
仰角は、分度器と重錘をつけた糸で計れます。糸を押さえるロック機構によって距離を測った瞬間の仰角を固定・保存できます。

このような測定器具によって、模型飛行機の上昇高度を測ることが可能です。従って、上昇高度を比べる「上昇力競技」が可能です。
高高度の獲得は、滞空競技においても高記録を出すための条件であり、高度がわかれば後の滑空滞空時間は大略見当が付きます。上昇時間は全滞空時間の数分の1ですから、短時間・狭い場所で概略の滞空時間がわかるわけで、在来の滞空競技機をそのまま使っても別基準の性能比較になり、競技とすることができます。

本来は、上昇力は滞空性能と独立した異種の性能指標ですから、それに特化した設計が必要で、そういう機体は在来の滞空機より高く上がるはずです。つまり、上昇最適化設計になるわけで、在来の滞空最適化設計と異なったアプローチになります。
現在の滞空競技機は、ほとんどの要素が研究し尽くされ、設計は固定化しています。上昇最適化設計ならば、未開拓の要素が多く残されていて、設計・製作者に多くの楽しみを与えることが出来ます。

筆者が測定を行った当時はレーザー距離計の出始めで高価であり、高度測定器の制作費は5万円以上かかりましたが、現在はもう少し安く作れるはずです。簡易なストップウオッチが1000円くらいで手に入ることを考えると高価な測定器ですが、機械式時代のストップウオッチは当時の初任給くらいの値段でした。
国際級をはじめた当時の筆者は、必要に迫られて購入しましたが、現在の物価に直すと10万円を越す大きな買い物でした。だから、相対的に考えれば、高度競技に必要な高度測定器をそろえるコストは、往時の滞空競技のコストと同等です。
さらに飛行高度の測定器は、多くの機種の模型飛行機の性能向上に役立つ道具ですから、一般的な効用があり、ニーズも伴うと思います。



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