連載第2回
吉田 潤
W-Hobby 製 Musius-2 キットの製作レポート,今回は,主翼からパイロンにかけての製作,水平尾翼の
 作り直しなどを報告します.

  今回の目次
(クリックしてください)
   E) 主翼接合部  F) パイロン  G) 水平尾翼(作り替え)  
H) スタブ・マウント
  *) 仮組み

E) まずは,主翼の接合部の工作から.
 E-1) 補助カンザシを受ける穴をあけ,アルミパイプを打
     ち込みます.位置は後縁側で出来るだけ後にしま
     す.(設計では,スパーより30mm前縁側.)






 E-2) 補助カンザシは1.5mmのカーボンを使用.








 E-3) 左右の翼を引っ張って固定するゴムかけを作りま
     す.一段低くしてタケヒゴを打ち込みます.








さて,主翼側の工作が終わったのでパイロンに取り掛かります.私は,パイロンも作り直すことにしました.理由は,主カンザシと補助カンザシの間隔がせまくてあとあと問題が出そうなこと,主翼の仰角とねじりの調節機構を付けて短期間で調整を完了したかったということです.
なお,本レポートで製作するパイロンですが,構造的に弱く,F1Bには不適当です.このまま真似をしないで下さい.事実,飛行調整の際,中田さんからそのことを指摘された直後にゴムが全断してしまい,そのショックで主翼がパイロンごと吹っ飛んでしまいました.もちろん,修理の際,十分に補強したことは言うまでもありません.
F) パイロンの工作開始です.                               目次にもどる
 F-1) パイロンの側面を切り出します.タイマーパネル
     も製作.




 F-2) カンザシ受けとして内径5mmカーボンパイプを
     接着.






 F-3) タイマー室は防塵のため,隔離します.





 F-4) カンザシの直角をよく見てサンドイッチ.





 F-5) 天井のラインを削りだした後,







 F-6) ゴムかけの溝を切ります.









 F-7) 補助カンザシの位置に仰角調整機構の溝を切り
     ます.








 F-8) ヒノキの角材にタップでネジを切り,瞬間接着材で
     ネジ山を固めます.







 F-9) こんな物を作って,







 F-10) こんな風に組み立て.ナットはビスに接着して供
      回りするようにします.ネジをまわすと補助カンザ
      シが上下する仕掛けです.




 F-11) パイロンにセットして調整機構が完成しました.










 F-12) 前後のブロックと天板をつけて,整形.オリジナ
      ルパイロンの完成です.


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ここで,西澤さんからアドバイスの返信メールが入ってきました.「カーボンカンザシは知らないうちに傷がつくといきなりポキリと折れるので良くない.中にピアノ線を仕込むか,SUSパイプに替えるように.」とのことです.
アドバイスありがとうございました.知らなければ,きっとひどい目にあっていたことでしょう.
さて,前回作った水平尾翼ですが,小さめ,細め,ねじれ剛性なし,と,あまり芳しくないのであっさりと作り替えることにしました.                                                      
 G-1) リブを重ねて整形します.

            
 G-2) スパーの溝を切ります.



       
 G-3) 荒組し,整形.









 G-4) ヒンジまわりの加工をして作り替え完了.





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水平尾翼の作り替えに関連して,スタブマウントも改造します.着脱が容易なクリップ方式にしました.
 H-1) ベニヤとヒノキでクリップを作ります.








 H-2) キットのもの(右)と比較しています.








 H-3) キットのものからアルミを外そうとしたらあっけなく
      ポロリ.








これで,木工系の作業は終わりです.
ここまで来たら恒例のお楽しみ,「仮組み」です.(写真下)

おー.それらしくなってきましたね.

生地完成した Musius−2
 ●次回は,カバーリング仕上げをレポートします.                          目次にもどる

                                                                  

                                                               (W.S.Hottoke)